昨日の箱根日帰り旅行、お目当てはこちらでした![]()
箱根は仙石原にある、ポーラ美術館さん![]()
地中に設計された美術館は、非日常感たっぷりで、わくわく![]()
現在開催されているのは、フランスの近代画家、
アンリ・ルソーをメインにした展示
「アンリ・ルソー パリの空の下で ルソーとその仲間たち」
日曜画家から出発したルソーの作品は、生涯で500点ほど
残されたようですが、生前はあまり認められていなかった
こともあり、現在確認できるのは200点ほど
そのうち、日本国内にある16点ほどの作品が一堂に展示
されるとのことで、どうしても見ておきたかったのです![]()
雪景色&無機質な空間に、ルソーの暖かい、素朴な
作品がとてもよく映えます
こともあり、こちらの秋らしい作品を宣材に持ってきたそう![]()
展示は5章立て
「ルソーのパリ 世紀末都市のパノラマ」
・・・税官吏としてパリの街を詳細に見つめていたルソー
セーヌの河辺を中心として、パリの様子を描いた作品が
並びます
新しもの好きらしく、エッフェル塔や鉄橋、飛行船や飛行機
などが描かれている作品も多いです
「飛行船<レピュブリック号>とライト飛行機のある風景」(画像はお借りしています)
現実の都市を描いているのに、ルソーならではの、どこか
非現実味を感じる、不思議な感覚
作品の並べ方も、セーヌ近辺の5-6作品は、実際に描かれた
地の方角と合わせられていて、ぐるっと見渡せるように
なっています
なんて素敵な計らい![]()
「ゴーガンとルソー 熱帯への憧憬」
・・・豪放なゴーガンと、繊細なルソー
一見正反対の二人はともに熱帯への憧れを抱き、前者は実際に
タヒチで、一方ルソーは植物園や図鑑を元に「熱帯」を描きました
私の中で、ルソーといえば、この熱帯、ジャングル、のイメージ
だったので、このブースに一番長く留まってしまいました
「ライオンのいるジャングル」
植物園や図鑑からの情報だけで、ここまで温度や湿度、
空気感の伝わる作品が描けるなんて・・・
学芸員さんのお話では、ルソー自身、絵画の世界にも
入り込みやすく、ジャングルの絵を描いていて、その熱帯の
空気感に息苦しくなって(実際はパリのアトリエなのに・・・)、
慌てて窓を開けて「ぷはぁ~、助かったぁ」なんてエピソードも
あったとか![]()
なんだか親しみがわきます
ゴーガンとルソー、それぞれが描いたエヴァの作品も並んで
飾られているので、見比べてみると色々と発見が![]()
「ルソーの夜会とモンマルトルの画家たち」
・・・ルソーを慕った芸術家達、ピカソやブラック、ローランサン
等の作品が並びます
音楽も得意としたルソー本人の作曲したワルツを試聴できる
コーナーもあります![]()
「ボーシャンとボテロ 絵画における素朴」
・・・ルソーと同じく素朴派とされる両者の作品の展示
ボーシャンは、園芸家の出ということもあり、色鮮やかで強い
生命力を感じる花の描写が印象的です
「岡鹿之助 日本とルソー」
・・・日本へルソーを紹介した第一人者とされる、岡鹿之助氏の
作品が並びます
堅固な構図と、発電所など、当時の「新しいもの」をモチーフと
するあたりがルソーに通じる、とのことです
所蔵品展示も、なかなか見応えがありました![]()
西洋絵画の方は、企画展に合わせてモネやゴッホ、ルノワール
日本絵画については、東山魁夷や平山郁夫
日本の洋画については、岡田三郎助や坂本繁ニ郎など
ほかに、ラリックの香水壜や日本工芸品の展示などもあり、
1時間のギャラリートークを含め、計5時間近く展示室にいました
(あ、ちゃんと途中でランチ休憩も挟みましたよ
)
大好きな世界にたっぷりと浸ることができて、早朝から
はるばる1人でやって来た甲斐がありました![]()
ちょっと遠いけど、好みの収蔵作品が多そうなので、
また来てみたいなぁ・・・




