現在、77試合を消化し、借金13の最下位。
クライマックス圏内の3位までは、5ゲーム差と、まだ可能性は残すが、立浪監督が言っていたように、そう言う話の段階ではなさそうだ。
まず、投手面。
守りやすいとされるバンテリンドームをホームにしながら、ここまでのチーム防御率は、リーグ5位の3.78。
中身は、先発ローテーションの6枚目に投げる投手が定まらず、チャンスをもらった投手は軒並み試合序盤からゲームを決められるの展開になっている。2年目の高橋宏斗と、トレード投手の松葉は、そこそこ頑張っているが、頼みの大野、柳、小笠原は、及第点ながらも、打線を問わずチームを勝たせる投球はできていないことから、貧打の影響をモロに受け、負けがかさんでいるのだろう。
リリーフ陣も、不調や故障が重なり、勝ちパターンの確立もままならないようなコマ不足状態。
となると、ビハインド展開は、さらに失点を重ねる可能性が高くなるし、勝ちパターンでもマルティネスまで繋げないケースが出てきている。
投手陣全体がうまく回っていないように見えるが、根幹は打線だろう。監督もシーズン開始からずっとコメントしているが、投手が踏ん張っているうちに、打線が上向かないと、厳しくなると、言っていた通りになっているのだ。
もちろん、数字上は厳しいものではあるが、個人的には、リリーフ陣の配置転換も含め、ピッチングスタッフにはそれなりに納得感がある。
打線はというと、この後の選手個人編で語るが、【点が取れない】という課題に対しての前提として、それはチームとしてなのか、個々の問題なのか、というものが考えられる。
言い方を変えれば、戦力が劣るなら、戦術でもぎ取る、という話にもなるが、今度は、その戦術をやるための技術、能力があるのか、という部分も出てくる。
つまり、卵が先か、ヒヨコが先か。というような…。
それが、シーズン序盤は、ないなりにできていた。大島、岡林がチャンスメイクし、ビシエド、阿部、石川で返す。
率は低いが二塁打以上が見込めて、振り切るスタイルのため、アウトカウントや塁上の状況に関係なくたまに当たりが出る鵜飼と、なんとか点を取るためのピースがいた。
それが大島の怪我にはじまり、岡林の不調。石川、ビシエドの離脱と、数少ない戦術の選択肢が失われていったのだろう。
残ったメンバーを見渡せば、似たよった役割やタイプの打者が多い。
こうなると、策の立てようがないのも納得だ。
ならば、戦力の見直しと、経験値を与えるという方向にシフトしてもいいのではないか。
そこから始めないと、今の今年のドラゴンズは、まだ相手と戦える段階ではないのではないか。
では、誰をどう、みたいな話は、次回の選手個々編でしたいと思う。