1868年、鳥羽・伏見の戦いをきっかけに、薩摩藩・長州藩を中心とする新政府軍と、旧幕府軍による戊辰戦争が勃発する。そんな中、新政府に対抗するため、奥羽越列藩同盟が結成される。その同盟にやむなく加わった新発田藩では、藩に捕らえられていた11人の罪人たちが、決死隊としてとりでを守る任に就く。
シネマトゥデイより

観たい、観たいと思っていた作品「十一人の賊軍」を週末に新宿バルト9にて鑑賞してきました。バルト9…久しぶりでした。

まず、はじめに前日に観た「正体」と山田孝之、西田尚美、駿河太郎がキャストで被っていて笑ってしまいました😅実力ある俳優陣ですね。

作品は江戸幕府から明治政府へと政権が移り変わる中で起こった戊辰戦争を背景に、罪人たちが藩の命令により決死の任務に赴く姿を描いた時代劇アクションです。

罪人たちのキャラが立っていて、劇中の彼らの役割や考え方がよくわかるので、観ていて色々な感情が湧き出ます。当たり前ですが主役となる山田孝之演じる政の怒り、そして何としても生き延びようとする姿が強烈です。

そして何よりインパクトが強いのが、罪人たちの決死隊と軍の戦闘シーンです。砲弾の飛び方、そして砲弾が当たった時や剣で切られた際の肉片の飛び散り方などエグいほどに表現されており、スクリーンに釘付けになります。「狐狼の血」の白石和彌監督らしい描き方です。ここに死にゆく人の悲痛さが重なるのでリアリティーがあります。

仲野太賀演じる兵士郎のラストは強烈です。阿部サダヲ演じる溝口内匠…憎たらしいです。鞘師里保演じるなつ…素晴らしい助演です。彼女のおかげでストーリーに厚みが増しています。本山力演じる爺っつぁん…カッコいい!

155分の長編ですが飽きさせない内容でした。

この作品ですが個人的総評は星5つ
★★★★★
エンディングまで含めて、とても記憶に残る作品になりました。