殺人事件の容疑者として逮捕され、死刑判決を受けた鏑木(横浜流星)は脱走に成功。日本各地で潜伏しながら逃走を続ける鏑木が沙耶香(吉岡里帆)や和也(森本慎太郎)、舞(山田杏奈)らと出会う一方、彼を追う刑事の又貫(山田孝之)は沙耶香らを取り調べる。しかし彼らが語る鏑木の人物像はそれぞれ全く異なり、まるで別人のようだった。
シネマトゥデイより

予告編を見た時から行きたかった「正体」を週末にピカデリー新宿にて鑑賞してきました。

変装と潜伏を繰り返しながら日本中を巡る指名手配犯の逃走劇を描いています。

本作品ですが、とても面白かったです。死刑囚の鏑木が冤罪であることは冒頭でわかるのですが、その逃走劇にハラハラさせられます。逃走中に色々な人と出会うのですが、その感情のゆき交わし方が何とも言えない気持ちにさせられます。そして、冤罪であることを気付きながら鏑木を追う刑事の感情の描き方も絶妙です。

途中で出会う人々…森本慎太郎、吉岡里帆、山田杏奈…それぞれに鏑木が指名手配犯であることに気付いてからの気持ちの描き方が上手い。そして切なくなります。

主役の横浜流星は鏑木役を名演です。とかくマスク先行型の俳優ですが、よい演技をします。そして刑事役の山田孝之もこの作品では一切の笑顔もなく、自分が行った誤認逮捕を引きずりながら捜査を続ける又貫を名演しています。

それにしても冤罪としては、最近になり袴田事件の判決がでたばかりで、こんなことも過去に数列はあるのだろうなあと想像してしまいました。

この作品ですが、個人的総評は星5つ
★★★★★
その時々で表情を変え、感情を追い殺し、自分の罪が冤罪であることを晴らさんと逃走する鏑木に感情移入してしまいます。よい作品でした。