幕末の京都。剣豪として鳴らす会津藩士・高坂新左衛門(山口馬木也)は、ある長州藩士を襲撃するように命じられて刃を交えるが、その瞬間に落雷に打たれて気を失う。目を覚ますと、新左衛門は現代の時代劇撮影所にいた。混乱しながら行く先々で騒動を起こし、江戸幕府が140年前に滅んだことを知ってがくぜんとした新左衛門は死を覚悟するが、この時代で生きることを決意する。自分には剣の腕しかないと、新左衛門は時代劇撮影所の門をたたき、斬られ役として身を立てていく。
シネマトゥデイより
観た人たちの評判が高く単館上映から現在では100以上の映画館で上映されている話題の作品「侍タイムスリッパー」をピカデリー新宿にて鑑賞してきました。現代にタイムスリップした侍の姿を描くSF時代劇です。
いや〜めちゃくちゃ面白かったです。無名の俳優を使い、主な撮影場所も撮影所とお寺という低予算で、これだけの作品を作れるというアイデアは評価に値すると思います。
作品自体は幕末の会津藩の剣豪が現代にタイムスリップするというモノなのですが、いま流行りの時代を行ったり来たりしなかったのが良かったです。剣豪・高坂が現代へのタイムスリップしたことを受け入れ、馴染もうとする姿勢がとてもいいんです。京都という舞台も言葉も含めていいですね。
そして、今は少なくなった時代劇へのリスペクトがとても感じられ斬られ役として、師匠への弟子入り…そして、当然のごとく切られ役として頭角をあらわしても武士らしく謙虚な姿勢が胸を打ちます。あと、今はなき会津藩の最後を知ったときのリアクションは切なかったな〜
クライマックスの殺陣シーンで宿敵風見と剣を交わすシーンは数秒のサイレントシーンが数分にも感じられドキドキしました。
この作品ですが個人的総評は星5つです。
★★★★★
日本映画、時代劇へのリスペクトを感じるとてもよい作品です。