1957年。59歳のエンツォ・フェラーリ(アダム・ドライヴァー)は、妻ラウラ(ペネロペ・クルス)と立ち上げたフェラーリ社をイタリア屈指の自動車メーカーにまで成長させたが、会社は経営状態の悪化で買収の危機に瀕していた。1年前の息子ディーノの死により家庭も破綻しており、さらに、ひそかに愛し合うリナ・ラルディ(シャイリーン・ウッドリー)との子供ピエロを彼は認知することができずにいた。会社経営と私生活の両方で窮地に立つエンツォは、再起を懸けて公道レース「ミッレミリア」に挑む。
シネマトゥデイより

予告編が面白そうだった「フェラーリ」が公開されたとあり、週末にTOHOシネマズ新宿にて鑑賞してきました。フェラーリの創始者エンツォ・フェラーリの伝記ドラマです。

僕の世代にはスーパーカーの代表メーカーで、いまでこそ泣く子も黙る高級自動車メーカーのフェラーリですが、軌道に乗るまでは本当に苦労したんだな〜ということがよくわかるストーリーです。

ただストーリーに出てくるエンツォは車への情熱は認めるものの私生活は10年以上にも渡る愛人リナと本妻ラウラとの間で翻弄される毎日を過ごしているどうしようもない主人公です。その愛人リナとの間には子供ピエロもいて、本当めちゃくちゃな私生活を送っているのです。

作品では大半でこのドロドロのストーリーが描かれていて、それはそれで面白いのですが、エンツォには肩入れしずらい気持ちになります。さすがにこれはあかんです。本妻のラウラは確かに恐妻ではありますが彼女の気持ちもわからなくはないです。でも時代的にこんな時代なんですかね?

そして注目すべきはレースシーン!前半はサーキットのシーンばかりですが、タイヤの軋む感じや車の疾走感が実にリアルに描かれています。そして後半の公道レース「ミッレミリア」は一進一退の攻防に手に汗握ります。当時のフェラーリのマシンも超かっこいいです。これが本作の一番の見どころ!

エンツォを演じるアダム・ドライバーも本妻ラウルを演じるペネロペ・クルスも本人とわからないレベルで役に没頭しています。配役を知らずに見たら当人とはわからないです。演技も上手い!エンツォ・フェラーリ…かっこよかったです。

この作品ですが個人的総評は星4つ
★★★★☆
エンツォの考えには賛同しかねますが、レースシーンがとにかく素晴らしいです。