沙織里(石原さとみ)の娘・美羽(有田麗未)が失踪して3か月。沙織里は世間が事件への関心を失っていくことに焦り、夫の豊(青木崇高)との間にも溝ができ、二人は言い争うことが増えていた。そんな中、美羽の失踪時に沙織里がアイドルのライブに行っていたことが露見し、彼女はインターネット上で誹謗中傷を受けるようになる。
シネマトゥデイより

石原さとみ主演の話題作『ミッシング』をTOHOシネマズ新宿にて鑑賞してきました。

娘の失踪事件から物語が展開していくのでミステリーかと思っていましたが、どちらかというと母親の心模様、周りの心情を描いたヒューマン作品です。

突然、娘が目の前から消え、焦燥する母親の心情を石原さとみがこれでもかというくらい爆発的に表現しています。溺愛した娘が失踪したタイミングが、よりによって自分へのご褒美と自分が好きなアイドルのライブに行くのに弟に預けた数時間の間であるなんて後悔しても仕切れないですね。残酷です。とにかく事件に直面するTV局関係者との絡み、夫との絡み、刑事との絡み、SNSとの絡み、捜索活動の様子など石原さとみのリアルな演技がすごいです。

あと、やっぱりSNSは残酷だな〜とも感じます。記事やツイートに対して無記名でひどい書き込みコメントをします…見なければよいのですが、完全に言葉の暴力ですね。こういうコメントに藁をもすがる想いで娘の捜索の手がかりを掴もうとする母親の心は削られていきます。

TV局関係者の複雑な想いを表現していた中村倫也もよかった。

この作品ですが個人的総評は星4つ。
★★★★☆
石原さとみの演技が素晴らしかっただけに、僕はラストで失踪事件の顛末が見たかったです。