弁護士のピーター(ヒュー・ジャックマン)は新しいパートナーとの間に子供が生まれ、幸せな日々を過ごしていた。ある日、前妻が17歳の息子ニコラス(ゼン・マクグラス)を連れて現れる。息子は心に問題を抱えて苦しんでおり、ピーターのもとで暮らしたいというのだった。ピーターはニコラスを現在の家庭に迎え入れる。
シネマトゥデイより
シネ活…まだまだ続きます。今日はヒュー・ジャックマン主演の「The Son/息子」です。親子の心の距離にフォーカスしたヒューマン作品です。一昨年記憶に残った『ファーザー』に続くフロリアン・レゼール監督の家族三部作の第二弾ということで楽しみに観に行きました。
ヒュー・ジャックマン演じるピーターはバツイチで今は後妻との間にこどもも生まれ、幸せに暮らしています。そこに前妻が現れ、彼女との間に生まれた息子が不登校など様子がおかしいことを知る…そして原因が母親との暮らしにあり父親の元に転がり込む…こんなところから物語はスタートします。
いまや離婚は当たり前で僕の知り合いでも、半数くらいは離婚経験者です。こんなことってあるんだろうなと感じながら見ていました。男はだいたい母親が好きもんですが、どこか父親への憧れもあり、離婚して離れ離れになっていれば余計にあるんでしょうね。
あと、息子は急性うつと診断されますが、離婚の有無に関わらずこのケースも現代には多いですね。子供が不登校で悩んでいるという話も周りでよく聞きます。ウチは僕はずっと単身赴任でしたが、問題もなく子供は育ったので嫁さんへの感謝をあらためて感じました。
様々な問題が起こる訳ですが、ヒュー・ジャックマンが心の葛藤を見事に表現していて、120分間見入ってしまいました。さすがの表現力です。
ラストに向かう流れが読めてしまい、「あかんあかん、そんなことしたらあかん」なんて心の中で叫びながら観ていました。これ、ワザとそうしているんでしょうね。これもまた映画の面白い造り方だと思いました。静かな流れの中にもハラハラしてしまいました。
この作品ですが個人的総評は星4つです。
★★★★☆
父親、息子、前妻、後妻…各人が織りなす心的描写が素晴らしい作品です。

