見逃していた社会派作品が早稲田松竹で上映されていたので行ってきました。早稲田松竹…やっぱり雰囲気があってよいですね〜
まずは『コレクティブ 国家の嘘』ルーマニアで実際にあった巨大医療汚職事件を追ったドキュメンタリーです。製薬会社が規格より低い濃度の消毒液を出荷するなんて日本では考えられません。そりゃ、治るものも治らず不幸な死を産むのも当然です。それを製薬会社、病院経営者、政府まで知っていたというのだから恐ろしいことです。
この作品はドキュメンタリーですが、前半は事件を暴くジャーナリストの視点、後半は事件から国の信頼の建て直しを目指す保健大臣の視点で描いているのが面白いです。よくここまでリアルな映像が撮れたものだと思います。日本だったらありえないですね。
★★★★☆
少しの休憩をはさみ『ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男』…皆さんの家でも広く使われているテフロン加工で有名なデュポン社の公害隠蔽を暴く弁護士の姿を追った作品です。
テフロン加工されたフライパンや調理器具なんて皆んな使用していますよね。でもそこに発がん性物質が含まれているなんて、恥ずかしながら僕は知りませんでした。
最初は案件に乗り気でなかった企業弁護士だったロブが、公害の事実を知り、デュポン社を相手取り闘っていく姿勢に胸を打たれます。でも相手もさすがの大企業、あの手この手で交わしにかかります。それにしてもせっかく大規模なモニタリングができたのに結果が出るまでに7年という歳月を要したのは驚きです。日本の公害も同じくだったでしょうか?
この作品は中弛みもせず僕は観れました。マーク・ラファロ…ハルクのイメージがありますが企業弁護士を好演です。アン・ハサウェイ…綺麗で悩みながらも夫を励ます夫人役がバッチリでした。
★★★★★