シネマトゥデイより
長野県の小諸にある精神科病院には、さまざまな過去を持つ患者たちが入院していた。死刑囚だった梶木秀丸(笑福亭鶴瓶)、幻聴が原因で暴れるようになり周囲から煙たがられている元サラリーマンのチュウさん(綾野剛)、不登校のため通院する高校生の由紀(小松菜奈)ら患者たちは、明るく生きていこうとしていた。ある日、秀丸が人を殺してしまう。

たいへん重たい作品でした。出だしから死刑執行のシーン…キツい…そして精神科病院で繰り広げられる光景。すべてが重たすぎます。自分が仕事で精神科病院を訪問していたことがあり、その時のことを思い出してしまいました。監督は精神科病院で起こっているリアルな現実を伝えたかったのかもしれません。

ストーリーは非常に深く重く120分間集中して観ることができました。その理由は笑福亭鶴瓶、小松菜奈、綾野剛が演じるそれぞれの生い立ちに傷を持った登場人物の表現の仕方。特に鶴瓶師匠は独特の雰囲気を醸し出しておりその演技に引き込まれます。鶴瓶ワールドですね。

非常に重い内容なので、どういう結末というかオチがつくのかなと思っていましたが、結局重いまま終わってしまったのが少し残念でした。観ている側からすると少しでもハッピーになり帰りたいところでしたが、ずっしり抱えたまま帰ることになり少ししんどかったです。

総評は星3つで!いい作品ですが、ひとりで観にいくべき作品かもしれません。
★★★☆☆