1915年、オスマントルコで起こった少数民族に対する弾圧から物語が始まります。1915年というと日本は大正時代。
戦争でも民族紛争でも必ず幸せな生活を送っている市民が犠牲になります。この映画は特にその様子がリアルに描かれていて、前半はちょいしんどい内容でした。
ただ後半で声もでなくなった主人公ナザレットが、妻と娘との再会を目指し、砂漠を横断し、キューバ、アメリカと渡り歩く姿は、見応えがあり、心を打たれました。
しかし、広大な砂漠を当てもなく彷徨う姿は壮絶の一言。言葉も英語ではないし、少し変わった作風でしたが、民族紛争に関して考えさせられた映画でした。