母さんがこわれた夏 | |
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今日は『子ども読書の日』なんだそうです。
みんなは何、読んだ?
子ども読書の日らしいけど、大人の私も1冊、読みましたよ。
『母さんがこわれた夏』
お母さんが、うつ病になると言うお話で4つ子の母でもある。
そして、4つ子もそれぞれ個性があり興味深い。
フレデリーケは軽い難読症をかかえる。
しかも、4つ子たちは10歳というから、結構、うちの家族構成とかぶり
考えさせられること多かったです。
長女の10歳からすると4つ子たちは、しっかりした子どもたちだと
感じました。
この家族は夏にフィンランドへ出かけます。
フィンランドと言えば学力の高い国として知られています。
本でも、そのように記されていました。
子どもたちは、学校へ行って学ばなければならないということがなくて
親から教えてもらう子どもたちもいて、学校へ行っていない子どもも多い
そうです。4つ子たちもお国柄の違いに同じように驚いていました。
そんなフィンランドで母が、どこかおかしいことに気がつき
うつ病と分かった。4つ子は、母がうつ病になってしまったのは
自分たちのせいで、そうなってしまったのかと考える。
実は、この本を読んでみようと思ったのは
うつ病について書かれていたから・・・
私自身も心の病で4年という長い期間を費やし闘病生活をしていたから・・・
精神科での2年の入院は辛いものでした。その後もデイケアに2年通う。
その4年の間にうつ病患者と共同生活をして
いろいろなことを感じて過ごしました。
うつ病は、人それぞれ症状が違います。性格が違うのと同じように
怒りっぽい人。人に当たる人。前向きに考えられない人。
自傷行為を繰り返す人(リストカット)。とにかく、いろんな人がいて
一緒に話したりすると、ほとんど人の話に耳を傾けることもなく
暗い考え方しか出来ません。根暗です。
私は、そのうち自分までうつ病になってしまうんじゃないかと心配でした。
早く精神科を退院したくて、退院に向けて頑張っていました。
「早く退院したいね。」
と声をかければ、
「また退院しても病院へ戻ってくることになるよ。」
なんて言われたりして
そうなることもありうることだろうけど(実際、再入院もありました。)
病院の中で、そんな気持ちで過ごしていたら
社会復帰なんて絶対、出来ない。
だから、私は何が何でも社会復帰して戻らなくてすむように
頑張ることを決意した。うつ病患者には、そのような気力がないのです。
再発の恐れ・・・
私も再発には敏感です。
神経衰弱と診断書には、ありましたが
実際は、記憶喪失と二重人格で3ヶ月間の記憶が全くありません。
原因は不明。
パート先の店長には、精神的におかしくなるかもしれないことを話し
もう少し休みを取れる環境を作って欲しいと要望を出しましたが
受け入れられていません。
精神的病、うつ病になる人が増えつつある社会なのに
企業は個人に目を向ける余裕はないのです。
うつ病など、自分で生活を管理して注意していくしかありません。
子どもたちが原因になることは絶対ないと思います。
本の中でも否定していました。
逆に子どもたちの存在は活力となっています。
読書の日に、考えさせられる1冊とめぐり合えました。