2003年の夏 おかかは未来の旦那、マーシーに出会い
当時、お互いに一人暮らしだった事と、おかかの職場がマーシーの家の近くだったという事もあり
交際開始から割とすぐに、おかかが自分の部屋を引き払い、マーシーの家に転がり込む形で、同棲生活が始まりました
この頃、マーシーは21歳だったのですが、マーシーの日常は見た目そのもので
平日は、朝から夕方までは真面目に働き、夜は毎晩飲み歩き、休日は、朝から夕方までスロットにいそしみ、そして夜になればまた、仲間たちと飲み歩く。・・・という
仕事以外は、ギャンブルとお酒と女にまみれた、イケイケの若い男☆の理想的?な生活を送っておりました
しかし、おかかはスロットやパチンコに、かなりのアレルギーがありました
5歳から15歳までの間、二人目のパパのスロットへのお金の使い方が原因で、激しい喧嘩を繰り返す両親を、10年間見続けていて
スロットをする男の人とは、絶対に付き合わない!結婚しない!という決意が、幼い頃からありました
なので、マーシーに交際を提案された時、おかかは
「スロットをする人は嫌だ!」と、ハッキリ伝えました
するとマーシーは
「じゃあもう行かない。暇だから、行ってただけだし。」
と、あっさりスロットを辞める宣言をし、本当にスロットに行かなくなりました
一緒に住み始めると、マーシーと言う人間は、想像よりもずっとずっと、ちゃんとしている人間だった!という事が判明します
毎日鼻歌を歌いながら、お部屋のお掃除をするマーシーの姿は、ゴミ屋敷育ちのおかかにはとても衝撃的な光景に見えており
『なるほど、普通の人は、こんなに頻繁に掃除するんだなぁ・・・・』
と、初めて〝普通の人の暮らし方〟を知ったのでした
洗濯も、お皿洗いも、ゴミ出しも、おかかよりずっと丁寧で真面目
おかかがマーシーより上手に出来る事は、料理だけでした
そして、マーシーは、よく食べ、よく飲みます
そのスレンダーな体のどこに入っていくんだ?というような量のご飯を、モリモリ食べながら、ビールを飲み、デザートを食べ,、寝る直前まで様々な種類のお酒を飲み、おつまみをつまみ続けます
そんなに毎晩、浴びる様にお酒を飲み続けても、マーシーはずっと機嫌が良く、落ち着いているので
『なるほど。お酒を飲む人が、みんながみんな怒りっぽくなるわけじゃないんだなぁ・・・。』
と、知りました
そしてマーシーは生き物が好きで、夏祭りの金魚すくいでとった金魚のお世話を、毎日楽しそう行っておりました
水槽の掃除や毎日の餌やりを楽しそうにする姿は、マーシーがおかかに対する姿勢に重なって見え
だんだんと〝何故、マーシーがおかかを選んだのか〟が解ってきました
『なるほど。生まれながらの世話好きってやつだ!』
おそらくですが、マーシーから見たおかかは〝年下で、田舎から一人で出て来ていて、毎日を自分の稼ぎだけで懸命に生きている、危なっかしい少女・・・〟と言った感じに見えたのだと思います
なので、保護しなくては!と思ったのか、世話がしたい!と思ったのか
いずれにしても〝道端で野良猫を見かけて、放っておくことが出来なかったので、拾った〟というような感覚だったのではないかと、勝手に推測します
そうでなければ、マーシーの日常に登場するイケイケの女の子たちの中で、何故おかかを選び、そばに置いたのか全く理解が出来ませんでした
まぁしかし理由はなんであれ、おかかの人生にマーシーというユニークな人間が登場しました
しかも、衣食住まで共にしているので、家族も同然です
元々この頃のおかかに、地元の岡山に帰る予定はありませんでしたが、かといって、名古屋にずっと住み続ける予定もありませんでした
彼氏を作る予定も無かったし、ずっと自由で気ままな暮らしが続くと思っていたのに、突然マーシーが現れ、トランクス詐欺でうっかり釣られ
お互い都合が良いからと、流れる様に同棲生活が始まり、おかかの生活は一変しました
マーシーと一緒に暮らし始めた事で、自由気ままではなくなったし、やらなくてはいけない事も、やっちゃだめな事も、増えましたが
マーシーと暮らし始めて、自分はこうして人と暮らすことに向いている人間だったんだ!と気付きました
ご飯を食べる場所も時間も、寝る場所も時間も、誰とどう過ごすかも、全部自由だった一人暮らしよりも
帰りに、スーパーに寄って買い物しなくちゃ!と、考えながら仕事したり
これ、マーシーが好きそう!と、考えながら食材を選んだり
マーシーが帰宅するタイミングで一番おいしく食べれるようにと、時間を計算しながら料理をしたり
マーシーがモリモリ食べる姿を眺めながら、ご飯を食べるのが、とても楽しく幸せで、そして〝しっくりきていた〟のです
そして気付きます
『そうか!よく考えたら、私も生まれながらの世話好きだった・・・・!』
おかかは、5人兄弟の長女です
妹とは歳が近いので、あまり世話をした記憶はありませんが
弟たちのお世話は、ずっとしてきました
弟たちを抱っこするのも、寝かしつけるのも、食べ物を与えるのも、楽しくて
常にオカンの右腕となって、弟たちの育児に参加してきました
でもそのほとんどが〝無理やりやらされていた〟という感覚は無く〝やりたいからやっていた〟という感じだったと記憶しています
オマケに捨て猫や捨て犬を見つけたら放っておけず、田舎だったので、すぐに家に連れ帰り世話をするという子供時代でした
物心ついた時から常に、弟やペットのお世話をしながら生きて来たおかかにとって
こうして、マーシーに世話をされるのも、マーシーの世話をするのも、非常に心地よかったのです
一人暮らしは楽しかったけど、おかかはやっぱりこうして、誰かと暮らす方がいいなぁと、しみじみ感じました
おかかとマーシーは、見た目も、性格も、趣味や嗜好も全然違いましたが
唯一〝お互い、生まれながらの世話好き〟という性質を持ち合わせていたみたいで
お互い将来の事なんて何も考えずに、思い付きで始めた同棲生活でしたが、その暮らしは、驚くほど平和で、スムーズで、心地よい日々を送ることが出来ていました
この、居心地が良くて幸せな日々から、はじき出されるかもしれない様な大事件が、
おかかの身に起こってしまいました
それはある日バイト帰りに、いつもより右腕に疲労感を感じた事が始まりでした
いつもと同じ仕事内容で、特別に腕を酷使するような作業はしていないのに、何故か右腕だけが酷く重くてだるい感じがするのです
しかし、日常生活や仕事に影響があるほどでもなかったので、違和感を抱えながらも、いつも通りの生活を送っていました
すると数日後に痛みは広がっていき、右側の背中までズウゥゥゥンと、重く痛むようになったのです
めちゃめちゃ重度の肩こりかな?なんて考えていましたが
痛みは日を追うごとに強くなり、体の右側を下にしては寝れなくなってしまい、ずっと左側を下にして、横を向いて眠る日々が続きました
そのうちに体は凝り固まり、遂におかかは発熱!
右腕と背中の痛みは、眠れないほどに強くなってしまいました
ここまで来てしまえば、仕事も休まなくてはいけないし、家事も出来ないので、病院に行かなくてはいけません・・・
マーシーが仕事から帰ってきたら、病院に連れて行ってと頼もう・・・・と、考えながら、痛む右腕と背中を左手でさすっていると
左手の手首が、脇の下の胸元にあたり、ゴリッ という感触と共に、激痛が走りました!
「痛い!!!」
この時初めて、この右腕や背中の痛みと、熱の原因を、おかかは見つけたのでした・・・
●ぼちぼちおかかの日本一出来損ないのおっぱい●
🌟第11話🌟
右チチのゴリゴリ
おわり♡
動画バージョンも是非♡👇