テニスな仕事 - Tennis Around the World -54ページ目
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オリンピック テニス 2日目

テニスの試合スケジュールは、10:30amから 2試合。5:00pmから 2試合。

午前と、夜のチケットは、異なるので、全観客を、5pmまでに入れ替えるシステム。

これは、北京オリンピック組織委員会が決定し、事前にチケット販売されている。


この観客入れ替え制のために、今日からスケジュールの悲劇が始まることになるのです。


今日から3日間のスケジュールに、昨日の雨で消化できななった大量の試合が、組み込まれます。

しかし、午前の試合が、5pm以降にも継続すると、午後の観客は会場の外で待たされることになり、

テニス会場の入場ゲート周辺で、2万人の午後チケットの観客が待たされ、大混乱を起きてしまいます。


ということで、10:30amからは、2試合のスケジュールが限界で、3試合が組まれないのです。

初日から延期されたスケジュールを回復するには、必然的に、5pmから 4試合することになります。

すると、試合終了時刻は・・・ 深夜1時か、深夜2時か・・・ぐぅぐぅ ということになるのです。


今日は、ランチのボックスも 夜食が届いたのが、幸い。 

朝8時から、深夜2時まで、厳しい3日間になりそうです。

night

Photo by ITF

オリンピック テニス 初日

初日は、朝から大雨。今日の天気予報は、降ったりやんだりの雨。

もう、無理かな・・・と思いきや、2時頃から雨も止んで、コート整備。

RAIN
                    Photo by ITF


オリンピックの初日は、毎回のように、現地は混乱。

悲しいかな、審判130人のランチボックス、夕食が届かず、審判控室は、異様な空気が漂う。


会場には、小さな売店が4つ。冷たいの生ソーセージのホットドッグが600円があるだけ。

食えた代物でもないが、雨の中、長蛇の列で、1時間並んでも、買えそうもない状態。


朝7時の朝食後、何も食わずで、疲労と空腹で、130人から殺気を感じている。

でも、会場への搬入の規制などで、どうしようもない。


12時間の飢えに苦しんだ初日は、夜8時に雨が降り、本日終了。

体操会場へ

明日からテニス競技が始まり、我々の仕事が忙しくなる前に、他の競技も見てみたいもの。

オリンピックでは、テニス競技のIDを持っていても、他の競技を見ることはできません。


しかし、望みは叶うもので、近夜8時から始まる体操のチケットが手に入りましたチョキ

チーフ アンパイア仲間の Nitin (ニティン)と、仕事を切り上げ、体操会場に直行。

「すごいな~」と食い入るように、見てました・・・が、2人とも、とても疲れていたので、

途中から コックリ寝しまいました。 体操は、テレビの方が、わかりやすいかも知れません。


GYM nitin

開会式

いよいよ、オリンピック開会式に、行きます。


メイン会場周辺には、IDカードでアクセスできますが、開会式のチケットがなければ、中には入れません。

また5mごとに、人民解放軍、警察がによる厳戒態勢区域なので、一般人は「鳥の巣」に近づけません。

残念なのは、開会式に飲食物の持ち込みが、禁止。 6pmから 12amまで、飲まず食わずか・・・


警備  鳥の巣

お腹の心配をしたけれど、中に入いると 驚きのサービス。

コカコーラ社のドリンク、青島ビールは、すべて無料。

パン、果物、お菓子など、山のように積まれ、すべて無料。

こんな太っ腹なオリンピックは、今まで見たことが、ありません。


開会式 FREE


鳥の巣は、9万人収容の超巨大スタジアム。 あまりにも広いため、観客が後ろに小さく写ってます。

国際審判員の大原泰次郎さん、辻村美和さんと、最前列に座りました。

Opening 1  開会式


スイスの旗手は、もちろんフェデラー。     ナダルも行進してます 
Federar  Nadal
Photo by ITF


アテネの金メダル ゴンザレスも旗手。      ジョコビッチ
Gonzales  Jokovic
Photo by ITF



すばらしい  開会式でした!

花火  火

そろそろ、オリンピックに行きます。

次々と北京入りするオリンピック選手のニュースを見ていると、急に実感が湧いてきた。

僕も、明日、北京入り。 


心の準備は整えたが、荷物は全然まだあせる

とりあえず、パスポートとIDカードを、机に並べた。 

パソコンと、これさえあれば、後は、なんとかなる。


オリンピックでは、チーフ・アンパイアを務めるが、これがなかなかシビアな仕事から始まった。

審判には、ランキング制度はない中で、世界のプロの審判員を選考するのは、なかなか究極。


現場では、審判レベルを基本に、国籍、人種、性別をバランスよく、チーム編成し、

誰が、どこのコートで審判するのか? 誰をセンターコートで審判をさせるのか?

また、試合数が少なくなるにつれて、誰を解雇し帰国させ、誰を決勝に残すかなど、

勝ち負けのない審判の世界に、甲乙をつける判断も、審判を熟知しなければ、難しい。


オリンピックでは、賞金がないのと同じように、審判に報酬(ギャラ)がない。 

ゆえに、栄誉であり、審判としてのプライドも高くなるから、さらに難しくなる。

現場では、他にもたくさんの仕事があるから、それは、また後日 紹介。


ギャラはないと書きましたが、食費手当と、航空券は支給されます。

もう少し、具体的に言うと・・・


選手は各国のNOC(オリンピック委員会)から、航空券が支給され、

審判には、国際テニス連盟から北京往復の航空券が、支給されます。


選手が決勝戦に進出し、メダル獲得すると、協会から 何百万円の報奨金が貰えるように、

審判が決勝戦に選考され、審判を務めれば、僕が「お疲れ!」の一言を言ってあげる(笑)。

そんなの 癒しは いらね~パンチ!ってね。


ss

中国とパートナーになる

テレビのニュースは、オリンピック情報と、中国の現状のレポートががたくさん。


その一方で、中国の環境問題、貧富格差のニュース報道も増えましたが、

まるでスクープ的な貧困層の取材や、ネガティブに結論づける報道は、うんざりします。

「先進国に追いつけ、追い越せ」で急成長する裏には、厳しい現実があるのは当然です。


新興国の友人は、皆エネルギッシュで、いつも話は、夢と希望に満ち溢れています。

もともと途上国ですから、先進国の期待するエチケットは現在学習中の場合もありますが、

勤勉で、行動力があり、英語力、国際感覚も積極的に取り入れ、とてもポジティブ思考です。


エネルギッシュで行動派のすばらしい友人が、中国にも たくさんいます。

秦剛さんは、かつて国際テニス連盟の優秀な公認審判員であり、15年以上のテニス親友の1人です。

90年代にはウインブルドンで一緒に審判した彼も、今では、中国政府の外交部の報道官という要職。


定例記者会見で、時に彼の厳しい表情を見ますが、世界の架け橋となる活躍を、本当にうれしく思います。

昨年の北京の大会で再会できましたが、要職につかれ、いまやテニスどころではない状況ですが、

またいつか、世界のどこかのテニス会場や、審判室で再会することが楽しみです。


オリンピックを通じて、中国と日本の距離がもっと近くなり、「互いに発展できる友好なパートナー」に

なることに期待しています。隣人は生涯の友でありたいのは、互いの望みに違いありません。


QG     QG2

最近 あらためて感じたこと

2週間前に、尋常ではない炎天下の宮崎で、毎日誰よりも早く練習する、同級生の姿を見ていた。

日焼けは 「強さのバロメーター」ではないが、焼けた肌が、彼女の練習量と、試合数を物語る。


嫌いな人工芝コートでも、フットワークや、スイングを確認しながら、体をコートに馴染ませる。

スピードとスタミナを克服しつつ、結果も残す取り組みに、思わず 「おめ~すげ~頑張ってるよ!」。


90年代前半にグランドスラムで働いた頃、目の前の彼女の頑張りを、自分のモチベーションにしていた。

あれからXX年、またテニスに全力で取り組む同級生に、自分も負けられないと・・・メラメラ(両者負けず嫌い)


挑戦する37歳 テニスフリーク同士として、自分たちのベクトルを、さらに伸ばしてみたいと思った。



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