夫とは今話もしていない。
あんなに詫びて家に戻りたいと言っていた夫だったけど
やっぱりあの人はダメだったんだ。
普通に私達家族に対しての秘密を持ち、自分の世界に閉じこもっていたのだ。
なんとなくわかってはいた。
別居解消後、最初こそ家族を大切にしているような感じは匂わせていたけど
どこか自分を閉ざしていたし100%家族ではなかった。
それでも少しづつ変わってくるのかと思っていたら
何も言われないことをいいことに私が気が付いてしまうほど油断した夫は
また罪をおかしていることを自らバラしてしまった。
一緒に住んでいればすぐにわかることだ。
再構築なんてやっぱりムリだったんだろうか。
あの時、私は子供達を連れてこの家を出てお金に困ってでもあの男から離れるべきだったのだろうかと思ったりもする。
その前に、こんな男とこんな男の親とはもっともっと早くに縁を切るべきだったのだろう。
人にもよる。これはあくまで私の場合なのだけど
うちの夫は誰か一人との不倫というのは一度だけだ。
あとは不特定多数の女達と疑似恋愛をしている。
だから私が夫と絡んだ女をどうにか苦しめてやろうと思ったのは一人だけ。
西の方に住む和子だけだ。
その他の女に関してはただのクズなので関わる時間さへムダ。
怒りのターゲットは夫のみだった。
もっと若い頃にこんな男には見切りをつけていたら・・
私の人生はかわっていたかもしれない。
離婚するにはその人のタイミングがあるのだ。
私は見事にそのタイミングを外した。だからこの現実がある。
私の離婚のタイミングは和子との不倫が発覚した時だったんだと思う。
あの時、土下座をしてまで離婚をしないでくれと言った夫。
その後、不倫はしないが女漁りばかりしている夫。
やっぱり夫は腐った人間だったんだ。
今、夫は私の前では地雷を踏まないように、余計な事は言わないようにしている。
夫から私に話しかけてくることもない。
私も夫には話すことなんて何もない。
夫はいつ私が攻撃してくるのかを恐れている。
これ、この二十数年間何度も何度も繰り返してきたことなんだ。
大きな波が来る前の静けさ。
何のことを責められるのか、どんな証拠を持っているのか夫はそればかり気になっているはず。
学ばない夫。
どんな方法で攻撃してやろうか、今日も考えてみようと思う。