去年末、夫は自ら職場に今までの役職を辞退し

 

今までよりも近い場所の営業所への異動願いを出した。

 

 

今まで仕事しかしていなかった夫は、恐らく仕事の中でも訳のわからない嘘をついていたのだと思う。

 

その営業所の長であった夫はやろうと思えばなんでもできる立場ではあった。

 

夫は少しずつ、少しずつその旨味を利用しつつあったのだと思う。

 

私を少しずつ少しずつ裏切っていた時と同じように

 

立場を利用し少しずつ少しずつの嘘がいつの日か大きな嘘になり

 

自分ではカバーできないくらいになっていたのかもしれない。

 

一時期夫は本社に呼ばれ言われのないことで会社に疑われていると私に相談してきたことがあった。


その時の私は神妙な顔をした夫から「話がある」と言われ

 

その疑いのある話というのを聞いたのだが、今から考えるとどうも腑に落ちない部分が多かった。


恐らく女に会いに行くためにしなくてもいい出張をしたり、

 

新幹線で行ける場所なのにCAが見たいから飛行機で行ったり

 

夫がチョロまかすことと言ったらそこら辺の事だろう。

 

それが女絡みだということは会社にはバレてはいないだろうけど

 

会社的には何故そんな出張が多いのか、なぜその距離で飛行機を使うのかと

 

疑われても仕方ないことばかりだったのだと思う。

 

そして夫は正直にその疑がわれている理由を正しく私には伝えてはいなかったのだと思う。

 

私が夫から聞いていた件は出張の件とは全く別の件での疑いだと言っていた。

 

それでも私は「絶対に冤罪だ」という夫を信じ、いざと言うときは弁護士を立てて争うつもりでいた。

 

そんな会社辞めてしまっていいよ、家庭はどうにかするから!

そんな訳のわからない疑いを掛けられて一生懸命朝から晩まで働くことないよ。

いいよ、できるだけ自分の主張を言ってきな!

会社の人がいくら何をいっても私はパパの味方だから!

 

と話し合いに送り出した私だったけど

 

今ならわかる。

 

あれは冤罪ではない。

 

何年もついてきた小さな嘘を指摘され、都合の悪いことは記憶から抹消した夫は

 

何が嘘で何が本当なのだかもわからずにひたすら冤罪だと言っていたのだ。

 

やっていることは今も昔も変わらない。

 

その話し合いで夫は会社から誤解だったと言われたといって喜んでいた。

 

でも次の人事で夫が配属された場所は自宅から2時間以上もかかる遠い営業所だった。

 

心の中で私は本当に冤罪だったらこんな僻地に配属になるものなのか疑問だった。

 

夫は冤罪なんかじゃなかったんだ。

 

恐らくその片道2時間以上もかかるその通勤時間は、SNSで漁った女達とのやり取りの時間には好都合だったのだろうと思う。

 

そして夫は家族ラインに女に送るメッセージを送り自爆した。

 

実質左遷され、ストレスもたまり、女漁りもバレ、家から追い出され、実家では親にうるさく言われ

 

夫はますますおかしくなっていった。

 

身から出た錆ではあるけどこの夫はとことん追い込まれないと何もわからないバカだということだけは間違えない。

 

今は役職も退き、前よりも近い営業所でのんびりと仕事をしている。

 

同じ時間に出勤し、同じ時間に帰ってきて家族と一緒にその日あったことを話し

 

笑ながら夕飯を食べる毎日は

 

夫にとってどれだけ幸せなことなのか

 

今までどれだけ私達家族に酷いことをしてきたのかを忘れないでほしいと思っている。

 

 

 

 

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