『BORN TO RUN 走るために生まれた』(クリストファー・マクドゥーガル著 NHK出版)読了。
これからも何度か読み返すであろう、特に心引かれた頁は次。
289頁から306頁:著者が「足の痛みなく走ること」に挑戦し、会得していく箇所。
307頁から350頁:この本の土台みたいな章。この章を読んで、「私は死ぬまで走ろう。」と決意してしまった。
曰く、人は「持久走」をするように身体を進化させた。
速く走るためにではない。
人は「長く走ることが出来る」ように生まれる。
そういう身体を持っている。
307頁から350頁は、読んでいて泣けてきそうだった。
そうなんだ。私も、走るために生まれたんだ。
長く長く、遠くまで走るための身体を、昔々から、人類の入り口である猿人から受け継いでいるんだ。
明日も走ろう、明後日も走ろう、ずっと走ろう。って決心してしまった。
そして、最も心にキューンと効いたのは、次の箇所。
著者が12時間以上かかって完走し、その時、先にゴールしたスコット・ジュレクから掛けられた言葉。
『「ああ」私は言った。「びっくりするぐらい遅かった」完走するのに私は12時間以上かかっていた。つまり、スコットとアルヌルフォはもう一度全コースを走っても、私に勝てたことになる。
「まさにそれなんだ」とスコットが力をこめた。「僕には経験がある。かなりの経験がある。速く走るよりも、もっと勇気が必要なんだ」』(391頁-392頁)
遠い遠いゴールまで、どれ程の時間がかかろうと、あきらめず完走する勇気。
この勇気が私は欲しい。