クランクシャフトを組み込みました。


先ず初めに、今回ベアリングの件でアドバイス下さった皆さんに深く感謝します。
一人だと悩みに入ると動きが取れなくなってしまうのですが、助言があると自信持って挑めます。
本当に有難う御座います。

では本題。

結局、ベアリングは交換しました。
交換に当たりケースは加熱してベアリングを抜く方法で実施。


電熱器に仕掛けて、まずは右ケースから。
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電圧計のオマケ機能の温度計で(専用プローブを使って温度変化の抵抗値で表示する機能)温度測定。
これまでは垂らした水の蒸発具合で見ていたんですが、今回温度計が導入されたのでデーターを記録として残して見る事にしました。

主にクランクベアリング挿入部分の周囲で計測。

中心温度が 90℃に達した当たりでベアリングがゴトンと勝手に落ちました…
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クランクベアリングが自重で落下したのはこれまで手がけた4個のケースで初めての経験です。


続いて左。
こちらは周辺温度が先程と同じ最大90℃に達しても全く落ちる気配ありません。

どちらかと言えば何時もの経験からするとこっちであって欲しい所なんですが… 右ケースは新品ですが勘合緩めのハズレなのかな??

さてあまり炙るのも何なので、見切りを付けてクランクケースセパレーターにベアリングインナーレースの径を超えるアテ物を噛ましてベアリングを押し出しました。


この後チマチマと液体ガスケットを剥がして、ケースを掃除。

再度ケースを炙って凍らせたベアリングを挿入。

何度やっても緊張します(笑)
問題無く入った感じです、良かった。
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さて、いよいよクランクシャフトの挿入。
シャフトも冷凍しておいて、ケースを再度過熱。

ほど良く温まった所で先ずは右ケースにシャフトを刺します。
温度差があるので特殊工具使わなくてもスコンと入ります。

右ケース冷やしてる間に左ケース温めて、右ケースに液体ガスケット塗って結合。
上手く行くとそのまま入るんですけど、今回はノックピン部分の合わせに手間取ってる間に時間切れでした。
特殊工具使って引き込み… 半分以上入ってたので割りとあっさり入りました。

ケースがある程度冷えたら結合ボルトを締め込んで、プライマリーギアを仮付けしてシャフトを右に引き込んでから、プライマリーは再度外します。

今回はこの段階で殆どセンターが出ていました。

シャフトを軸方向に軽く銅ハンマー当ててやって、ほぼ完璧にセンター出ました。
今までやった中で一番ちゃんと出たんじゃないかな?一安心です。
ほぼ完璧に自重で上死点向きます。
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ここまで読んで”あれ?”って思った方居るかもしれません。
一部マニュアルとやり方が違います。
色んな方に教えて貰って導き出した、nao にとって現状では最善と思われる方法です。

* 温度差を作って、なるべくプーラーを使わないでシャフトを刺せる様にしています。

* ベアリングの動く方向考えて、ケースは右からシャフトを刺してます。

* クランクセンター探す前にプライマリーを一度付けてシャフトを引き込んでます。

この方法で何時もエンジン組んでますが、お蔭様でストレートは何時も楽しています(笑)
あ~あ、ついにバラしちゃった(笑)