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ちょっと前に発生した筑波での でのドライブスプロケ脱落事件の対策に頭を悩ませる日々ですが、お蔭様でいくつかの情報を頂きまして解決への道標が見え、実行に向けて道具と材料を揃えている所です。

その中で、BIGSHOT さんより指摘の有ったボルトの材質が変わったについて気になって、調べてました。

現在付いている 96 のボルトは頭に強度を示す刻印がありませんが、先頃購入した 02純正ボルトには 10 の刻印があります。

これは強度 10T の事ですから、やはり 02 になって高強度ボルトに代わったようです。

ま、それはそれとして、調べている過程で色々とこれまでの自分の認識の間違いを見つけました。

ホームセンターで扱っているボルト類の強度が低い事は以前より知っていましたが、ステンレスボルト。
ステンなら鉄よりずっと強いでしょうと思っていたら…

ステンボルトって意外と強度低いんですね… もちろんホームセンター鉄ボルトよりは強度ありそうですが、鋼に比べたらずっと低い。
ホムセン鉄がほぼ 4.6T くらいのようですから、A2-70 のステンボルト、鋼の 10T と比較すると

4.6T  = 400Nm で破壊。
A2-70 = 700Nm で破壊。
10T   = 100Nm で破壊。

ステンは熱膨張率が鉄よりも大きいので要注意、そして材質に粘りがある分ボルトとしての強度は引き出せない?そうで。
知らなかった…

そして黒染めで売ってるヘキサゴンボルト。(含むホームセンター物)
これって炭素含有率が意外と高くて、ホムセン物でも 10.9 とかあるんですね、我が家に在庫されていたホムセン物を確認すると、確かに頭部に目立ちませんが 10.9 の刻印が。
そして別の物には M8 で 12.9 なんて高強度の物もありました。

実際の所、ステンボルトは同じサイズでも半分程度?くらいしか強度無い様なので今後は覚えておかないと。

結局の所、炭素の含有率で強度は決まるようです、間違ってるかもしれませんがそう理解しました。
と言う事は、耐食性と高強度は相反するわけですね。
炭素含有率が高い金属は耐食性が低いですから、強度は出せても錆には要注意。
メッキがあれば良いんじゃないの?と思ったら、炭素含有率が高い金属はメッキの処理剤ですでに錆び始めるので黒染めで表面に油分を浸透させてるようです。
無論、錆びさせないメッキも可能みたいですが、あまり流通してはいないみたいですね。
耐食性を要求される所には強度との兼ね合いもありますが、やはりステンが良いかと思います。

で、ボルトは硬いほど良いのか?と言うとそんな事も無いみたいで、脆さも併せ持つので、場所によっては粘り強い材質のボルトが適している所もあるみたいです。

こうして調べた結果、何箇所かは強度計算しなおして材質変更すべき場所が出てきそうです。
フォークの割り締めボルトをステンで使ってるのですけど鋼のボルトに換えた方が良いかな?

黒染めの高強度ボルトは耐食性が極端に低いんで、むき出しの足回りとかに使うには要注意ですね。
錆びてしまっては問題外ですから。
基本的に黒染めは、油が常時掛かる部分とかが適しているようです。
そう言えば工作機械のボルトって、黒染めが多いですね。

アルミについては、職業上合金組成や強度から加工まで勉強せざるを得なくてかなり勉強したのですが、鉄やステンは何と無くしか知りませんでした。
う~ん、金属って奥が深いですね。