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TZ125フレーム + YZFエンジンの MONO にロガーを搭載する計画があります


某全日本ライダーから、RS125R用の HRC データーロガーを YAMAHA GP-MONO に移植したいと言う事で解析中です。

何せ GP-MONO、モトクロッサーのエンジンや電装なんて見た事も無いので… とりあえず配線図を送ってもらったのですが、やはり疑問点不明点が多数。

ビックリしたのは、CDIマグネットから CDIユニットまで直結で、間にレギュレターもコンデンサーも無いんですね。(当然バッテリーも無し)
真っ当に考えればキチンと 12V を作れるわけ無いのですが…
これは後々解析するとしましょう、現状はまるで未知です。

さて、ロガーの結線ですが、依頼された GP-MONO のタコメーターは TZ125 の物をバッテリー駆動で動かしているとの事。

一応、現車を確認してもらって、ダイレクトイグニッション方式でイグニッションへの一次側入力から分岐してタコシグナルを確保しているのを確認取りました。



ロガー移植計画に際し、基本的なロギング要素について考察して見ると…

1・ 車速
2・ スロットル開度
3. DC12V(バッテリー)電圧
4・ エンジン回転数

になるかと思います。
あとはオーナーさんの希望で LAF SENSOR も使いたいと。


これらについて考察すると、車速についてはセンサー丸ごと移植なので問題無いでしょう。
車速用バルサーについても RS も TZ も取り付けに問題は無いだろうと。
多少のスペーサー製作等は必要になるかもしれませんが、それは nao の仕事の範疇ではありません。

スロットル開度も、幸いな事に YZFエンジンにはスロットル開度センサーがあるので、抵抗値も問題あるレベルでは無いようなのでこれも大きな問題は無さそうです。

バッテリー電圧は、そのまま放り込むだけだから全然問題無し。

LAF SENSOR もそのまま放り込むだけなので問題無し。

さて、最大の難関は…

回転数の取り込み。


以前にもちょっと触れましたが、RS と TZ ではタコメーターのシグナルの種類がまるで違っていて互換性がありません。

これは nao RS に TZ タコメーターを移植した際にさんざん悩んだポイントでもあります。

どちらかと言うと、RS が特殊で、TZ等の一般的なバイクは多くはパルスジェネレーターのラインか、イグニッションへの一時側で回転パルスを拾ってタコメーター駆動の材料にしています。

ところが、RS はパルスジェネの回転パルスを PGM(ECU) に取り込んで、PGM で専用のタコメーター駆動シグナルを作って RS のタコメーターを駆動しています。
よって、メーター自体は駆動方式が違うので互換性が無いのです。

そして困った事に、HRC ロガーの回転数検地は、PGM が駆動するタコメーターのシグナルラインを分岐して利用しているのです。
つまり、多分イグニッションの一次側とかパルスジェネそのままを放り込んでも正しく動作しないと思われる…

これはもう”やってみるしかない”と言う事をオーナーさんには伝えていたのですが、今日さかいさんから事態を打開すべき情報が提供されました。
さすが NSF100乗り!!

NSF100 には RS125R のタコメーターが標準装備なのですが、社外CDI に交換するとタコメーターが駆動出来なくなるので、タコメーターを駆動する”ドライブモジュール”なる部品がキタコより販売されているそうな。

これは見方を変えると、タコメーター駆動シグナルを出力しない CDI で RS タコを駆動させるシグナルを作れるわけですから、YZF電装でも RS タコを駆動するシグナルを作れる筈。


そのシグナルさえ確保出来れば、それをロガーに放り込む事でロガーに正しい回転数を取り込む事が出来るじゃないですか?

現物が何一つ無いので、全て推測の域ですが、試作する目処が立ちました。

オーナーさんと相談して必要な材料を揃えてまずは作って見て問題点を洗い出して見ないとですね。