2008年 FISCO/エリア選手権 第一戦に参加して来ました。



金曜日 公式練習日

今回は8番ガレージで、基本的に musashi , winjack , smoky 混成の何時もの”チーム富士”の面々です(笑)

今回はレース日も雨の予報。
nao は雨は極端に苦手なので、なんとか避けたい物ですが天候ばかりはどうしようもありません。
前日も朝から雨だったのですが、翌日の予報もあり午前中に1本走行しておく事にします。

タイヤですが、nao の手持ちはダンロップの旧型レイン。
どうも新型ダンロップレインは使う気になれなくて、旧型を使い回して来ました。

やはり雨は苦手です、雨だと気付いた時には”ズルッ”と行ってしまって、どこまで許容なのかが全く判断出来ません。
これが雨を苦手とする最大の理由なのです、もちろん皆さんその傾向はあるとは思うのですが、人よりそれが強い気がします。
雨の練習量を重ねても一向に改善される事は無く、何時しか自己防衛の意味から雨を練習するのはやめるようにしてました。

金曜の公式練習ではとある1台のバイク、ゼッケン79 と終始絡む事に。
はて?見た事無いけど… 誰だ??

タイムは nao と同じような物ですが、所々凄く速くて、所々物凄く遅いです。
全開で行く 300R でアクセル戻してたり、100R を定常円旋回していたり… 富士を知らない感じです。

幸いにも同じようなタイムで優劣があったので、丁度良い nao のペースメーカーになってもらいました。
そしてレース初めて約18年、初めて雨の走りのヒントが掴めた気がしました。
恐怖感よりも攻める感覚が優っていたのは初めてです。

程ほどの充実感と、かすかな手応えを感じて走行終了。

走行後に先程の #79 さんとお話した所、なんと愛知県から遠征だとか!
やはり富士を走るのは初めてで、ファイナルすら解らない状態。
そしてマシンの仕様を確認すると、ほぼ同じキャブオーダーで同じくダンロップ旧型レイン。
どうりで同じ様に走るわけだ(笑)

前日練習はもう一本枠があったのですが、午後から富士名物の霧が出てきて走行出来る状態では無くなりました。


この日の午後にさかいさん一行と合流。
今回は前日練習は走らずと言う事で午後から合流です。

走行後には翌日に向けて整備と準備を済ますワケですが、先日の練習走行でエンジンが不調だった際に”プラグでは無いのか?”との懸念があったのでさかいさんからプラグを譲ってもらい交換。
その他、決勝用リードバルブ、決勝用ピストン、ミッションオイルと交換して一通り何時ものメニューを終えます。
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そして今回は…
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コレです。
小さめの画像で(笑)

翌日がやはり雨であればそれを投入する予定で組み付けました。
と言うワケで、ダンロップステッカーは目隠しです(笑)

さてざっと済んだら nao は一旦富士を下山。
何故かと言うと、今回は来ない予定だった嫁さんが都合を付けて来てくれる事になりました。
お手伝いさんはお金では買えないので大変助かります。
仕事が終わった後に電車で御殿場駅まで来るのでそれを迎えに行き、天恵の湯で風呂を済ませこの日は就寝。


土曜日 レース当日

朝目覚めるとかなりの豪雨… なんて雨だ…
ゲートオープンと同時にパドックに向かい、準備を始めます。

この日はチーム員のスーパーヘルパー&メカのマキノさんが合流。
宜しくお願いします。
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リアブレーキも問題無く車検を済ませ予選も近くなってくると雨は小降りになり路面は水が引いて行く方向に…

この路面ではちょっと固くなり、タイヤも減っている中古のダンロップレインの方が適切では無いか?新品は決勝まで温存しておくべきでは無いのか?と言う判断になり、急遽中古ダンロップレインに換装。

予選に挑みます。
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前日練習で掴んだ感覚はこの日も健在で、nao としてはかつてないくらい良い感じでコースイン直後から走れます、ちょっと古いダンロップレインもコースにマッチしている感じ。
おお!良いんでは無いの!?普通に遅いくらいには走れませんか?と思って 1LAP してタイムはオンボードのらっぷ君で9秒台。
これは行ける!と思った直後
2周目の 100R で突然エンジンが停止します。

何故!?

まずは燃料コック確認、問題無し… 焼きついた感じでは無く、燃料が無くなったか点火が切れたか、どちらかのような感じです。
ラムボックスとラジエターの隙間からプラグコードを手繰り寄せると… プラグキャップ登場。

このプラグキャップ脱落事件が起きたのは2周目か3周目。
義務集回数が2周あるので、もしかするとこのままじゃ予選落ちだ!!何が何でもあと1周は回らなきゃ!!

カウルを外してラジエターとエンジンハンガーの狭い隙間に手を突っ込み何とかプラグキャップを刺します。

おかげで右手はガッツリと火傷しました、今も凄く痛いです(泣)
ラジエターも無理やり手を突っ込んだんでコアをグチャグチャに潰しました。
ま、仕方無いです(大泣)

なんとか修復してコースイン。
途中で musashi のおがわさんに抜かれますが、何とか見える範囲で追いかける事が出来そうな気配があります。
これはチャンスだ、勉強させてもらいます!と思った1コーナーのアウト、
再びエンジンが停止…

症状は先程と同じ。
またプラグキャップが外れました。

しっかりと刺さった手応えは感じ取っていたので差込不足では無かったハズです。
修復しても耐えるのは 2,3周、何故!?

またまた追加で手を火傷しながらプラグキャップを刺してコースに復帰した時は丁度チェッカーが出ていたようで… 予選終了。
結局コースイン後1周目のタイムがベストだったようで、トータル5周の結果は…

予選結果 ウェット タイム = 2'09.926 総合予選結果 = 9位

となりました。
何とか義務集回数もクリアして3列目のグリッドを確保です。

決勝までの間に確認すると、プラグそのものが緩んでました… 前日交換した際に締め付けを忘れたようです、完全な整備ミスです。
一応プラグとキャップは新品交換して決勝に挑みます。
プラグを譲ってくれた musashi の黒いバイクさんに感謝!!


そして天候なのですが、決勝までの間に雨は止み、路面はドライになりかけたと思ったら突然降ったりして全然読めません。

途中で晴れ間も刺したかと思えばまた雨雲登場したり。

ですがドッサリと降る事は無く、路面もほぼドライ。

このまま進めばドライだなとスリックを入れてウォーマーを巻いたら… 降って来ました。
レインに戻したら雨も上がり若干ながら遠くに晴れ間も… なんじゃそりゃ!?誰か上で nao の行動見て嫌がらせしていないか!?

そんなこんなが3,4回。
出走時間も迫りスリックに戻して、サスもドライ仕様に固めた所で、もうどうにもならないくらいの大雨。

あと30分も無いのに…

もうここまででドライの望みは消えました。
さてレインですが、nao はこの段階で、ウェイティングしている間に雨は止み、今日の天気の流れからレース中にはどんどん路面は乾いて行くだろうと踏みました。
そして、その状態であれば予選の感触から中古ダンロップレインの適度な固さが好都合では?と考えあえて新品ブリジストンは投入せずに中古ダンロップで勝負に出ました。

サイティングラップを終えてグリッド整列。
マズイです、雨は全く止みません。
今回は以前購入したクシタニレーシングレイン着用です。
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実はコースインの時にエンジンが止まってしまって、またプラグか!?と思ったのですが即座にマキノさんが確認してくれて燃料コックが閉まっていました。
もう疲れきっていたようで、燃料コック見たんですけどオフだと認識出来ませんでした…
この段階でかなり押しがけ試みたんで汗ダクダク、これが後程トンでもない災いを招くとは…



決勝スタート!今回はスタートが抜群に決まり、加速も鋭くスルスルと前に出ます。
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1コーナー手前ではさかいさんの横に出るくらいまで上がっていて、ちょっとビックリ。
ですがもちろんそれまで、1コーナー抜けた段階では予選順位程度まで落ちます。

途中、さのさんが物凄い勢いでパスして行き、とても追いつけるペースではありません。

それでもトップグループ最後方で2周を回ったのですが、雨は予想に反して深くなる一方。
そして不味い事に、先程の押しがけしまくりで顔に汗をかき、体温と相まってストレートで伏せているとシールドとメガネが曇ってしまって全く前が見えなくなります。

やむを得ず曇り取りの為に若干頭を上げて風を入れてストレートを走ります、当然トップスピードは遅いし不安定で苦しいです。
1コーナーの看板も数字が読み取れず150m と 250m の区別が付きません(汗)

2周を回った時点でグループから徐々に離されつつありながらも3位が目の前に居る4位。
残された表彰台の可能性を目指してアタックしていたのですが、100R でステップから足が滑り大きめにスライドしグループから脱落してしまいました。
以後はグループのペースは上がるが nao は目標を見失った事もありペースを維持出来なくなり一人旅。
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残念ながら表彰台には届かずの4位、そう言えば聞こえは良いですが実際はダメダメのほぼ最下位でした。
目標は国際昇格なんて上げておきながらいきなりピンチのノーポイントです。
決勝総合結果 = エリア10位、FISCO選手権4位

今回結果としては辛い事になりました。
ですが無形の収穫はそれなりに掴んできました。
とりあえず雨超ウルトラ大嫌いが雨大嫌い程度に格上げされました(笑)

そしてコロコロ変わる天候のおかげで、何よりも一番大切な物は良いタイヤでも良いマシンでも無く、一生懸命手伝ってくれる人であり、一緒にレースを戦う仲間なのだと深く再認識してきました。
解っているつもりでも、こう言った事が無いと忘れかけてしまいます。
今回は嫁さん、マキノさんを始め team smoky , musashiの方々他、助けて頂いた多くの方の助力が無ければグリッドに付く事すら困難でした。
深く感謝致します。
そしてこれからもどうぞ宜しくお願いします。