昨日の続きです。

ベアリングとシャフトは冷凍庫でキンキンに冷えています…
分解を終えたケースを洗浄。
ガスケットカスが中々取れなくて、今回はアサヒペンの水性の塗膜落としを利用してやって見ました。
どうも落とせるガスケットと落とせないガスケットがあるようで、今回ケースにこびりついていた合せ面のガスケットはサクッと落ちたのですが、シリンダーの排気ポートから流れた?と思われる KE45 には歯が立ちませんでした。
落ちない部分はスクレッパーと歯ブラシ+灯油かパーツクリーナーで地道に落とします… 2時間近くかかってしまった。

なんとかキレイになりました。

あとはケースを熱して、冷えたベアリングを入れて見ます。
理論上はスコンと入るはず… なんですが実際はどうでしょう??
ケースベアリングは簡単に入りました。
数個、モタモタしていたら熱差が無くなってきて入らなくなりかけたのもありましたが、コツを掴めば割りと簡単ですね。
ケースに当てたらベアリングをガタガタ揺らすとスコンと落ちるポイントが見つかりました。

ですが、ちょっときつかったクランクベアリング、これは垂直に保持するのが重くて難しくてモタモタしていたらレフトのケースにベアリングが入らなくなってしまいました、ベアリングが熱くなってしまいました… なのでもう一度冷凍庫に入れてやり直し。
ライトはそこそこ固かったのですが、位置を見つけたら”グッ”と気合入れて手で押す事で入るのが解りました、ベアリングが再び冷えたところで、もう一度レフトに挑戦…無事入りました!

ここまで出来たら、もう一度ケースを熱して、冷えたシャフトを入れて見ます… こちらは拍子抜けするくらい簡単にベアリングに入りました。
シャフトが冷えているうちにライトケースも合わせます…今回は練習なのでガスケットは塗っていませんから、シャフトが冷えている内に作業できましたのでライトケースもスコンと刺さり、特殊工具不要でした。
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これからすると、レフトにシャフトが刺さった後再び冷凍庫でレフトケース&シャフトを冷やしてからガスケットを塗り、同時にライトを熱しつつタイミングを見てケース合体… かな?
おとなしく特殊工具で引いたほうがいいかなあ??

無事合体したケースから、今回一番の勉強所になるクランクのセンター出しを実施します。
この作業は 250 の横割りケースではありえないので、丸っきり未知の領域です。
とは言え、熱差を作ってケース合体させたので無理な力があまりかかっていないようでいきなり軽い… 
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もうセンター出てるのか?って感じです。とりあえずベアリングに油を差して、クランクを下死点付近に持ってきます。
う~ん、自重で動き出すほどは軽くないなあ… と言うわけでプライマリーギア側からウレタンハンマーで軽く数回叩いてみます…変わらず。
もうちょっと?もうちょっと?と少しずつ力を上げて叩いていくと…下死点付近に置いておいたクランクが自重で上死点に向かって動き出しました!出たかな??
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もうちょっと叩いてみましたが、以後変化無し。
多分良い位置出たのでは??本当は経験者に見てもらえると良いのですが…

最終的にはピッタリ下死点だとそこで止まっていますが、下死点から 10度も動かせば自重で上死点に向かって動き出し、最終的には上死点から 10度から 20度程度で止まります。
初回にしてはうまく出来たかな?もう一度ばらして今度はガスケット塗ってちゃんと組み上げてみます。

今回、このケースで練習して良かった~~と思う事しばしば… やってみないとわからない事が沢山あります。
なんでこんな事マニュアルに書いていないの??ってな点もちらぼら…

例えばベアリング。
きっと常識なんでしょうけど、抜いたベアリングを入れる際に、ケースベアリングの片側にしかシールが無いベアリング、一体シールをどっちに向ければいいんだ??かなり焦りました。
外した時に位置を記録していれば良かったのですが、それは今となってはアフターカーニバル、後の祭り…
さんざん調べたけど解らなくて、最終的に捨てるつもりだった 96 ケースに刺さっているベアリング見て解りました、いや、取っておいて良かった…

あとは解ったのはエンジンスタンド、作業台、必要ですね。
無くても出来るの解ってますけど、とりあえず適当な作業用の木枠は作らないと危ないです。
今回はうちに転がっていたツーバイフォーの木材で適当に台座作りましたが。
と思って、エンジンスタンドをインターネットで探して見たけど見つからない…どこかで作ってると思うんだけど情報がありません…