沖縄知事選で翁長さんが勝った、本当に嬉しい これを機会に米軍基地について再考しよう | 村本尚立のブログ

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 11月16日に行われた沖縄知事選では、米軍基地の辺野古移設に反対する
 翁長雄志さんが当選しました。

 私は、大変に喜んでいます。



 この知事選では、翁長さんと現職の仲井真さんとの一騎打ち状態でしたが、
 私は仲井真さんには当選してほしくなかったのです。

 というのは、彼は辺野古移設に反対して当選したのに、日本政府から圧力を
 受けるとあっさりとそれを覆して、辺野古移設を推進する第一人者になって
 しまった人物だからです。


 このような裏切り行為をした人物を、安倍政権は強力に後押しして、
 「沖縄振興に多額のカネを出す」と言って、カネで県民の心を買おうとしま
 した。

 カネの力で解決するという、最悪の解決法に、いまだに自民党は固執して
 います。


 県民を裏切った仲井真さんと、カネで県民を買収しようとする自民党。

 この勢力が勝ってしまったら、沖縄の未来はどうなってしまうのか。

 もし仲井真さんが当選していたら、私はショックで2日ほど寝込んでいた
 でしょう。



 県民の6~7割は、辺野古移設に反対しており、県外移設を求めています。

 今回の選挙結果は、その民意がしっかりと反映されたものと云えます。


 この沖縄知事選をつらつらと考えるに、もはや米軍基地を受け入れる土壌が、
 日本には無くなっていると思います。



 最近の日本人を見ていると、米軍基地に好意的な視点はゼロだと思います。

 せいぜい、「米軍基地は迷惑だが、安全保障上で仕方ない」という意見の人が
 いるだけです。


 アメリカ軍は、かつては「世界の警察官」などと(西側陣営では)賛美されて
 いました。

 しかし、冷戦が終わってみると、『実は世界が混乱しているのは、アメリカが
 世界中に基地を持ち、他国にちょっかいを出すからだ』との真実が、ばれて
 きました。


 アフガニスタンやイラクに、嘘の情報を撒き散らしながら侵攻するアメリカを
 見た以上、もはやアメリカ軍を「正義の軍隊」などと考える人は皆無です。



 現在は、「中国が勢力を拡大してきているので、とても危ない。その抑止の
 ために米軍の駐留が必要だ」との意見が、日本では主流となっています。


 しかし、冷静に考えましょう。

 中国の周りには、日本よりも軍事力の低い国がたくさんあります。

 でも、中国から戦争を仕掛けられた国はありません。


 もちろん、チベットに侵攻して自国領にした過去はあるし、海洋進出をして
 他国と揉めているし、随分前ですがソ連と軽い戦争状態になった事もあります。

 しかし、日本に戦争を仕掛けてくるなんて、まずあり得ないです。


 第一、日本は世界でも屈指の軍事力を持っているんですよ。

 なぜ自国の防衛をするのに、アメリカの助けが必要なのでしょうか。


 日本よりも軍事力が無くても、外国軍の駐留なしにやっている国はたくさん
 居ます。


 それに、中国を牽制するために、米軍は韓国などにも駐留しています。

 日本から居なくなったからといって、いきなり軍事的な空白ができるはずは
 ありません。



 世界の現代史を学べば、中国よりもアメリカの方が危険な国である事、
 アメリカはいざとなったら簡単に他国に侵攻する事、アメリカは軍事産業で
 食べている国である事、が分かります。


 はっきりと断言しますが、世界で最も警戒しなければならない国は、
 アメリカです。



 そのアメリカに、無条件に近い状態で付いていこうとする自民党は、何の創造性
 もない惰性による行動をする党ですよ。



 沖縄県民の望む県外移設が実現したとしても、それは基地が別の場所になるだけ
 であって、他の日本国民が苦しむ事になります。

 実際に、危険性が指摘されているオスプレイの運用は、「沖縄の負担を軽減
 する」という名目で、全国の基地に拡がってきています。


 沖縄の負担軽減は大切ですが、本当にしなければならないのは、『米軍を日本
 から追い出すこと』
ではないでしょうか。


 翁長さんの勝利は、単に辺野古移設の問題だけではなく、日本にいる米軍全体に
 ついて考える機会にすべきです。




 私は、『日米同盟は解消したほうがいい』と確信するようになっています。

 日米同盟という縛りから抜け出した上で、新たに日本の外交・安全保障を再構築
 しましょう。



 「アメリカ軍が居ないと、日本は成立しない」なんて考え方は、あまりに
 情けないです。

 それに慣れきっているので感覚が麻痺しているのでしょうが、冷静に見れば
 「奴隷根性」ですよ。


 私は、「中国やロシアの方がいい」と言うのではありません。

 そうした大国たちにも、それぞれ問題があると思います。


 私が言いたいのは、『日本は、自由に判断・決断ができる状態を取り戻し、
 その上で国民的な議論を経ながら、各国とのやり取りをしていこう』

 という事です。

 しごく当然の考え方でしょう?


 対米従属の日本史は、1945年以来で続いており、もうすぐ70年にも
 なります。

 もう卒業してもいいでしょう。