ミラー! (704)妻の苦手な人 | 超自己満足的自己表現

ミラー! (704)妻の苦手な人

 入学式を終えてすぐに、そのままの格好で美里の病院へ。美里に二人の制服姿を見せたいと思ったから。



「まあ、似合ってるじゃない、二人とも。おめでとう。ママ、行けなくてごめんね。」



と二人の頭をなでる。



「ママ、美紅ね、ちゃんと返事で来たよ。だってお祖母ちゃん来てくれたもん。」

「そっか。偉かったね。未来は?」

「僕ね、少し遅れて返事しちゃって笑われちゃった。だって僕クラスで一番だったんだもん。」

「未来、大丈夫よ。明日からがんばろうね。当分立原のおばあちゃんが送り迎えしてくださるから。ママも退院して落ち着いたら美希連れて行くわね。」



二人はよろこんでうなづく。



「ねえ、春希さん。どんな人がいた?結構有名人とかいるんでしょ?」

「うん、そうだね。未来のクラスには、女優の各務清華がいたなあ…。本名は確か斎藤さん?」



その言葉に顔を濁らせる。苦手な人なのかな?



「各務さんかぁ…やっぱり同じところへ来たのか…。それも未来と同じクラスって…。最悪…。」



え?なんで?



「未来がいるからちょっと話せないけど…。私、各務さん苦手なの。」



美里が?珍しい。苦手な人っているんだね…。なんかいやな予感がしたけど…。まあいっか。



 とりあえず二人の制服姿を見せて、可愛い美希をだっこさせてもらい、病院をでる。明後日退院なんだけど、僕は仕事で行けない。美里の実家と美里のマネージャーに任せることになっている。予定では退院会見があるみたいだよ。だって、育児雑誌の取材も受けているしね。ほんと残念。テレビから退院会見をみるか…。