ミラー! (701)可愛いチビ娘 | 超自己満足的自己表現

ミラー! (701)可愛いチビ娘

 美里が出産して数日後、母子同室を希望した美里。念願の生まれたばかりの美希が部屋にやってくることに。朝から嬉しそうに美希が新生児室からやってくることを心待ちにしている。帝王切開での出産だから、もし体調がおもわしくないようだったら、新生児室で預かってもらえるのだけれども、美里はできるだけ一緒にいたいと言っている。僕もできるだけ一緒にいる。今日は美希が病室へやってくることを知っている子供たちは、僕と一緒についてきたがり、仕方なくおとなしくするようにいい聞かせ病院へ向かう。



 午後からの面会時間。もう病室へ美希が来ているんだろう。個室の前に立つと、かわいらしい泣き声が聞こえてくる。そっと病室へ入ると、美里は美希へミルクを与えていた。小さな口で哺乳瓶から一生懸命飲んでいる。日に日に顔が変わってくる。生まれた時はむくんだような顔だったけれど、今はすきっとした顔をしている。やはり美里とこの僕のいいところばかり似ている。



「そうだ、優君。ママと美希とパパで写真撮って。あとでみんなで撮ろうね。」



といって、コンパクトカメラを優希へ渡す。そして美希と美里で1枚。僕が加わったもの1枚。ちょうど来た看護師さんを捕まえて家族で1枚撮った。



 美紅はかわいい可愛いと眠っている美希の頭をそっとなでている。未来もその横でにこにこしながらじっと美希を見ていた。優希は相変わらず一歩引いて眺めている。



「あ、明日美紅ちゃんと未来の入学式よね?ママ行けなくてごめんね。」



と、明日に迫った美紅と未来の入学式の話。美里はそっと美希を寝かせて話をする。



「明日からきちんと学校へ行けるかしら?歩いて行けるから大丈夫よね?」



美紅と未来は「うん」といって頷く。



「ほんとパパが付いて行ってくれるからよかったわね。ちょうど休みが取れたしね。」



ほんとそう。今のところへ転属して、休みが取れやすくなったことは確か。しかしこれから予定が詰まっていて、記念行事後までまとまった休みは取れない。GW返上で休みなし。



駐屯地記念行事に神戸のお祭り。運良く神戸のお祭りが通常よりも1週ずれたので、師団からの車両展示もできる。僕が前いたところの例の衛生車両も手配済み。実はヘリコプターも数機。神戸空港近くにある広大な空き地を自衛隊展示スペースとしている。ま、テーマは災害関連。



ま、この話はいいとして、休暇終了まであと数日。美里の退院までいることができないのが残念だ。美里、そして美希といる時間を少しでも大切にしたい。もちろん優希美紅、未来もね。今日はその日にもってこい。6人家族水入らずで時間の許す限り一緒にいた。