ミラー! (684)入院 | 超自己満足的自己表現

ミラー! (684)入院

 大切な妻、美里が、切迫早産の疑いで1週間入院することになった。治療もあるけど、静養の意味もある。帝王切開による出産予定があと4カ月となり、待ち遠しい事もあるけれど、立ち会えるかわからない状態だ。一応手術予定日が確定になったら休暇を取る予定。今のところ、4月の春休みが濃厚だ。ちょうどちびたちの入学式が重なるころがちょうどいい。



今まで先生が太鼓判を押すほど順調だったのに、ここへきて切迫早産だなんて…。そして治まっていたつわりっぽい症状も出てきているみたいで、あまり食事も食べない。それでなくてもモデル体型で痩せている美里。一時妊娠して少し太ってたけど、今回のことで痩せてしまっている。何とか点滴で…。ああ心配。



お正月の休暇も終わり、まだ入院中だけど、いつまでも一緒にいるわけにはいけない。一緒に冬休みを過ごす予定だった子供たちは、東京へ戻る日まで芦屋へ預けることになった。そして優希が二人を連れて飛行機で東京まで戻る。優希は歩ちゃんと会うつもりでいたのに、それができなくなって残念そうだ。



「さあて、明日から仕事だからお見舞いには来れないけれど…。ごめんね美里。」

「仕方ないわ。仕事だもの。もう少しずつ動けるし…。京都からお姉ちゃんが来てくれるみたいだし…。雅美さんも来てくれるって…。だから心配しないで。ね?」

「んん…。」



何か言いたげな美里。もちろん僕はそのことに気が付いている。荷物をまとめて部屋から出ようとすると…。



「春希さん…何があっても浮気はダメよ。家に女性を入れないでね。成り行きでも…。」

「わかってるよ。他の人の目もあるし、勘違いされるかもしれないから…。どうしたの?いきなり。」

「ううん…なんでもない…。私妊娠しているでしょ?春希さんはとてもモテるし…心配なの。」

「そっか。大丈夫だよ。仕事が忙しいから、異性に目を向けている暇ないよ。仕事と、家族のことで精いっぱいだよ。じゃあ帰るね。」



といってお互い手を振り別れる。最近美里はこの僕が浮気するんじゃないかとばかり思っているみたいだ。ま、それはない。一応新婚だし、美里以外の異性は何にも興味ない。仕事で忙しいのに…。朝早く出勤して午前様もざらだ。家はほんと寝に帰っているだけ。営内に住めたら住みたいくらい家へ帰るのが面倒。そんな日常が明日から始まるわけ。頑張らないとね…。