ミラー! (683)体調不良
お祖母ちゃんを囲んで年越しパーティー。近況報告をしながら、楽しく会食。子供たちも子供用に準備された食事を食べながら楽しく過ごしている。
春陽の長男は、春から中学生。今の小学校からそのまま中学へ。エスカレーター式だから受験はない。帰国子女でのんびり育っている。優希もそのままでもいいんだけど優希自身が違う学校を受験したいというので、尊重。ま、駄目でも今の学校があるし…。優希も春から6年生。ちびたちは1年生だもの。ほんと早いな。
楽しく会食をしていると、途中で美里が箸を置いた。なんか気分がよくないみたい。そういうところに気がついたのはやはり女性である雅美だった。
「美里さん、大丈夫?」
「え…ええ…。」
そういや昨日夜からずっと様子が変だった。雅美はやはり気になるようで、美里に寄り添う。そして症状を問診するわけ。雅美はこれでも産婦人科医。
「遠藤。美里さんを客間へ連れて行って。内診とかしてみたいの。」
「え?うん…いいけど。」
といって、僕は美里を連れて僕ら一家が泊る客間へ。そして美里をベッドへ横にして内診と触診。
「ちょっと遠藤おなか触ってみて。これ、張ってない?美里さん、いつからおなか張ってる?この時期にしてはきついと思う。」
「え?どういうこと?」
「切迫気味かも。今晩安静にして様子を見て治まらないようだったら病院へ行ったほうがいい。無理させてないよね?遠藤。」
「もちろん。」
「美里さん、絶対安静よ。いい?遠藤傍にいてあげて。何かあったら私を呼んで。」
僕はうなづく。
え?切迫早産気味?今まで順調だったのに?原因は?そういや昨日からなんか変だった。何かあったのかな?美里はいつの間にか眠っていた。僕は美里の手を握ってじっと様子を見ていた。
次の日、張りがおさまらない状態だったので、近所の大学病院へ受診。するとやはり切迫早産。とりあえず様子を見るために数日入院となった。この病院はVIP室がある。そこへ入院。美里はなにも話してはくれなかったけれど…。きっと何か大きなストレスがあったのでしょうと言われた。それしか思い当たらないから。なんだろうね…それって。気になるよね。