ミラー! (617)休養 | 超自己満足的自己表現

ミラー! (617)休養

 美里の緊急手術は無事終わる。一晩泊って退院だけど、やはり自宅療養しなければ。次回、妊娠した時を考えるとね、やはり十分体を回復させておかないと。



もちろん美里から事務所のほうへ連絡を入れ、半月間自宅療養の許可を得る。仕事があまりない時期でよかったかもしれない。月末には新しい仕事が入っていたみたいだし。それまでに完全に体を治しておかないと。


「ごめんなさい…。」


といつまでも謝る美里。仕方ないことだと僕は彼女をなだめる。子供たちには、ママは疲れが出てしまったからと、ゆっくりさせてあげてねと言い聞かす。



明後日にはあっちへ戻らないといけない。だから美里のお母さんが泊りに来てくれることになったから助かる。子供の事だけでも大変だもんな。僕が東京にいる間はいいとして、帰ってしまったら…と思うとねえ。隣に住む遠藤家は忙しいし…。頼めないわけないけどちょっとと思う。


 数日間、家事育児は美里のお母さんに任せて、ずっと美里のそばにいた。やっと精神的に落ち着いてきたみたいで、食欲が出て起き上がることができるようになった。家事をしようとする美里を引き留めて僕は帰り支度をする。


「美里、手術後の検診が終わってから、先生から許可を得てからにして…。何の為に美里のお母さんが来てくれたと思うの?キチンと美里が復帰できるようにだよ。わかる?」
「うん…。」
「今日の最終便で帰るけど、できる限り電話するから、きちんと療養する。わかった?」
「わかった…。」


僕は美里の横へ腰かけて、頭をなでる。


「今回は残念な結果だったけど、美里はまだ若いんだから、大丈夫だよ。次の子が元気に生まれるように…ゆっくりして…ね?」


と僕は微笑む。そして横になっている美里の額へキスをする。