ミラー! (614)休暇 | 超自己満足的自己表現

ミラー! (614)休暇


 無事にイベントが終わり、やっと自宅へ帰宅。家族と温かい食事が待ち構えていた。ほんと家族っていいな…単身赴任はいやだなあ…と思いながらシャワーを浴び、着替えを済ませる。



明日からの帰省準備は、美里がすべて整えてくれていたみたいで、昨日のうちに大きな子供たちの荷物や美里の荷物などは宅配便で送ってあるらしく、明日持ち歩く荷物はシンプルにまとめてあった。さすが仕事であっち行ったりこっち行ったりしているだけはある。荷物をまとめるのがうまいのだ。


 次の日、お昼前の空いた時間に取った飛行機で、のんびり東京へ戻ってきた。隣の遠藤家へあいさつへ行き、美里の実家へもあいさつに行く。美里のとてもうれしそうな表情を見たご両親は安堵の表情で、にこやかに話していた。もちろん未来も大好きなおじいちゃんおばあちゃんにかわいがられている。血のつながりのない、優希や美紅も大切に扱ってくれて助かる。夜は、優希と未来が、前田のおじいちゃんおばあちゃんの家へ行き、進級祝いをしてもらえるみたいだ。


 家へ戻るともう新学期準備で大変。未来の幼稚園準備品がたくさんあり、名前を書いたり書類の再点検をしたりであたふた。未来は未来で、届けられた新しい制服を眺めてうれしそうに眠った。はじめて集団生活に入る未来。念願の幼稚園だもんな。ずっと母親の都合で、幼稚園も保育所も行かなかった未来。うれしくてたまらないんだろうね。


 子供たちを部屋へ寝かせ、やっと二人の時間。向こうの家は家が狭くてみんな同じ部屋で寝ていた。今晩は違う。夫婦二人の部屋で同じベッドで美里と眠る。なんだかんだいって新婚だから、夜の生活があると思いきや…。


「春希さん、ごめんね…。ちょっとダメ…。」


と拒否されてしまう。


「どうしたの?アレ?それとも疲れて体調悪い?」
「ん?ちょっと疲れているのかな…。その気になれなくて…ごめんね。」


と言ってこの僕の唇にちょっとキス。まあ美里がその気じゃないんだったらしょうがない。


「その気になったら言って。でも僕に気を遣わなくてもかまわないから。」
「ありがとう…春希さん。本当にごめんなさい。」


と、この僕の胸の中で眠る美里。



そういや本当にこのひと月でバタバタして大変だったと思うよ。やっと東京へ戻ってきたから疲れが出たんだろうと、その時思った。