ミラー! (571)打ち合わせ | 超自己満足的自己表現

ミラー! (571)打ち合わせ

 転属してすぐ。婚約者の美里がやってきた。挙式1ヶ月前の打ち合わせを兼ねて。あと、父さんのブランドの打ち合わせもあるらしい。ウエデイングショーは、今年神戸で行われるからね。それも僕が挙式する船を貸し切って。この船と共同開催という形で・・・。宴会場で、立食パーティー形式で行われるこのショー。抽選で選ばれた結婚を控えているカップルが招待され、クルージングパーティー形式。もちろん僕も招待を受けている。


打ち合わせ前、春斗と食事。またもや美里の相手役。このモデルのあと、春斗は春から伯父さんの後継者として、事務所の地元秘書として働く。異様にニコニコしている春斗。


「何かいいこと会ったのか?春斗。」
「あ、雅美が転属でさ、阪病の産科が決まった。念願の阪病。これで単身赴任しなくていいんや。」
「え!よかったじゃん。芦屋から車で通えるし・・・。」
「ああ。玲奈も嬉しいみたいや。こっち引っ越してきて、塞いでたしな。ホント荒れて荒れて大変やった。」


普段大人しく見える玲奈ちゃん。ひとつ歯車がかみ合わないと、いうこと聞かなくなる。春斗の生傷が絶えないのはそういうこと。腕や首には引っかき傷や噛まれた跡がある。春斗は子育ての勲章やって笑っていたけど、本当に大変なのはわかる。


「春斗、何かあったら僕に相談してよ。これでも僕は小児科医だし。玲奈ちゃんの病気は専門じゃないけど、何か力になれると思うから。あと、合併症とか出てないよね?心臓関係だったら僕の専門だから相談して。」
「ありがとう、春希。大丈夫や。俺も元内科医。そこんとこの知識はあるし。今までと違って、ばあちゃんと同居やし・・・。3月になったら雅美も来る。大丈夫やから。春から玲奈は1年生やで。ここまでやってこれたんやから、大丈夫。何かあったら相談するし・・・。」


と微笑む。このあと、春斗が準備してくれている結婚2次会についての打ち合わせも美里と行った。この日のために、月末、富田君が帰国してくる。半月という有給をとって陽菜とミラーちゃん達とともにね。


「やはりさ、富田君が帰国してくるんやったら、儀仗してもらおか。富田君は元特別儀仗隊の小隊長やったろ?この前富田君の連絡先教えてもらったからさ、そっち方面の手配頼んどくわ。自衛隊方式で2次会するで。会場も押さえてある。店1軒貸し切りやし。」
「ま、任せるよ。土曜日だから、防医の同期も何人か来るって言ってくれてるし、あとは千僧の時の同僚たちや、伊丹の同僚に声をかけておくよ。衛生隊に元部下もいるし・・・。」


とりあえず、幹事は春斗だけど、陸自関係の副幹事みたいなメンバーも決めて、春斗に教えておいた。2次会に関してはあとは問題ないと思う。1次会の招待客も決まって、案内状出したしね。後は返事を待つのみだ。