ミラー! (569)同窓生の有名人
転属準備が大詰めの頃、懐かしい人から電話が入る。忘れていたわけじゃない。
「あ、遠藤春希?」
「え、ええ・・・そうですけど・・・誰?」
「あ、俺、内藤大輔。覚えてる?小学校まで同じだった内藤。よく美濃とつるんでたじゃん。」
あ、そういやいた。内藤大輔。幼稚園から同じで、大学までストレートで青学だったような気がする。僕は中学は別の私学だからそれっきりだったけど・・・。
「懐かしいね。内藤君。え?誰から聞いた?番号。」
「美濃悠太。お前の従兄であり、義理の弟だろ?」
「あ、悠太から?今何しているんだ?」
内藤はえ?といって少し黙ったあと、笑いながら言った。
「お前、俺のこと知らないの?俺、今西宮に住んでる。プロ野球選手なんだけどな・・・俺。」
プロ野球・・・あまり興味ないから知らなかった。今の歳じゃベテラン級なんだろうね。
「ごめん・・・野球は興味なくて・・・知らなかった。」
「ま、いいよ。お前らしくて。年末の報道聞いてさ、遠藤が伊丹に住んでること知って、やっと美濃から聞き出したんだぞ。今度、飲みに行かないか?結婚祝いぐらいさせてくれ。」
「え?僕さ、飲めないんだけどな・・・。」
いいからいいからと、半ば強引に予定を組まれる。
予定日。西宮の海の見えるバーに呼びされた。やはりプロ野球選手。いい格好している。内藤の横へ座って、僕はソフトドリンク。
「相変わらず遠藤はかっこいいよな。」
「え?そうかな?」
「青学じゃ、お前が女子の一番人気だったんだぞ。」
などと昔話からはじめる。
「俺はてっきり遠藤は、親父さんの跡ついで、政治家の勉強でもしているもんだと思ってたよ。それがまあ・・・自衛隊の医者?」
「んん・・・小児科医なんだよね。」
「自衛隊で小児科?へえ・・・。」
へえ・・・って。色々世間話を交えながら、色々話していく。で、本題へ入るようだ。
「いいよな。立花真里菜。」
「何が?」
「遠藤の婚約者。」
「え?」
内藤は僕をじっとにらみつけるような目で見る。
「実は狙っていたんだけどな・・・。立花真里菜。」
「結婚していないの?」
「ああ、なかなか縁がなくてね。というかずっと立花真里菜にアタックしてたけど、ことごとく玉砕。結構立花真里菜を狙っている選手多いよ。彼女には色々伝説があってね。」
伝説?馬鹿馬鹿しい。話を聞いていると、彼女と付き合うと、運がよくなるらしい。強運の持ち主、立花真里菜。そうなのかな?僕は何にもないぞ。普通だし。それどころか、希望している病院勤務にはなれないし・・・。内藤は酔った勢いでグチグチと愚痴をこぼす。それを僕ははいはいと聞く。
「遠藤、神戸で挙式するなら呼んでくれ!」
3月3日だけど・・・キャンプとかそういうのないの?
「いいよな・・・マジ遠藤は。いつも俺の好きな子・・・。お前が好きなんだもんな・・・。お前は恋というものに見向きもしていなかったけど・・・。悔しいくらい、お前が好きだった女の子が多かった・・・。はあ・・・。」
といってうとうと眠る内藤。しょうがないから、帰り僕が送ることになったんだけど・・・。美里のことをグチグチ言われても困る・・・。マジほんと。
「あ、遠藤春希?」
「え、ええ・・・そうですけど・・・誰?」
「あ、俺、内藤大輔。覚えてる?小学校まで同じだった内藤。よく美濃とつるんでたじゃん。」
あ、そういやいた。内藤大輔。幼稚園から同じで、大学までストレートで青学だったような気がする。僕は中学は別の私学だからそれっきりだったけど・・・。
「懐かしいね。内藤君。え?誰から聞いた?番号。」
「美濃悠太。お前の従兄であり、義理の弟だろ?」
「あ、悠太から?今何しているんだ?」
内藤はえ?といって少し黙ったあと、笑いながら言った。
「お前、俺のこと知らないの?俺、今西宮に住んでる。プロ野球選手なんだけどな・・・俺。」
プロ野球・・・あまり興味ないから知らなかった。今の歳じゃベテラン級なんだろうね。
「ごめん・・・野球は興味なくて・・・知らなかった。」
「ま、いいよ。お前らしくて。年末の報道聞いてさ、遠藤が伊丹に住んでること知って、やっと美濃から聞き出したんだぞ。今度、飲みに行かないか?結婚祝いぐらいさせてくれ。」
「え?僕さ、飲めないんだけどな・・・。」
いいからいいからと、半ば強引に予定を組まれる。
予定日。西宮の海の見えるバーに呼びされた。やはりプロ野球選手。いい格好している。内藤の横へ座って、僕はソフトドリンク。
「相変わらず遠藤はかっこいいよな。」
「え?そうかな?」
「青学じゃ、お前が女子の一番人気だったんだぞ。」
などと昔話からはじめる。
「俺はてっきり遠藤は、親父さんの跡ついで、政治家の勉強でもしているもんだと思ってたよ。それがまあ・・・自衛隊の医者?」
「んん・・・小児科医なんだよね。」
「自衛隊で小児科?へえ・・・。」
へえ・・・って。色々世間話を交えながら、色々話していく。で、本題へ入るようだ。
「いいよな。立花真里菜。」
「何が?」
「遠藤の婚約者。」
「え?」
内藤は僕をじっとにらみつけるような目で見る。
「実は狙っていたんだけどな・・・。立花真里菜。」
「結婚していないの?」
「ああ、なかなか縁がなくてね。というかずっと立花真里菜にアタックしてたけど、ことごとく玉砕。結構立花真里菜を狙っている選手多いよ。彼女には色々伝説があってね。」
伝説?馬鹿馬鹿しい。話を聞いていると、彼女と付き合うと、運がよくなるらしい。強運の持ち主、立花真里菜。そうなのかな?僕は何にもないぞ。普通だし。それどころか、希望している病院勤務にはなれないし・・・。内藤は酔った勢いでグチグチと愚痴をこぼす。それを僕ははいはいと聞く。
「遠藤、神戸で挙式するなら呼んでくれ!」
3月3日だけど・・・キャンプとかそういうのないの?
「いいよな・・・マジ遠藤は。いつも俺の好きな子・・・。お前が好きなんだもんな・・・。お前は恋というものに見向きもしていなかったけど・・・。悔しいくらい、お前が好きだった女の子が多かった・・・。はあ・・・。」
といってうとうと眠る内藤。しょうがないから、帰り僕が送ることになったんだけど・・・。美里のことをグチグチ言われても困る・・・。マジほんと。