ミラー! (565)昇任初日は大騒ぎ! | 超自己満足的自己表現

ミラー! (565)昇任初日は大騒ぎ!

 婚約者の地元での挨拶を終え、くたくたになりながら自宅へ一人戻る。といっても次の日は、仕事始め。前もって新しい階級章などを受け取って取り付けてあったからよかったものの、まだ普段着ない作業服関係はつけていない。新しく配給された佐官帽。尉官の時と比べてなんか重く感じられた。



元旦付で、僕は3佐になったのだ。噂ではそろそろ異動があるみたいなのだけれど・・・。もしかしたら今日当たり内示されるかもしれない。そして、きっと他の地域なんだろうね。僕はずっとここに勤務しているし・・・。札幌か、仙台か・・・それとも熊本?中央病院ならいいな・・・。富士病院ならどうしよう・・・。ま、自然がいっぱいでいいかな。そう思いながら、出勤準備を終えると眠りについた。



 朝、いつもどおりに出勤。昇任とかがあったから、若干席の移動があったけれど、あまり変わらない。変わったのは、駐屯地内の人からの視線かな・・・。クリスマスイブの日に立花真里菜の婚約発表が行われ、次の日にはその相手が僕であり、職業まで知れわたってしまったからね。


「おはようございます。」


と、幹部室の同僚に挨拶。やはりみんなの視線が僕へ一点集中。課業前なので、色々聞かれる事も。


「納涼祭の時、もう付き合っていたって訳ですか・・・。見事に騙されました。」
「神戸で結婚するんだよね?もちろん呼んでくれるのかなあ?」
「その前に彼女を紹介してくれないの?」


などとどんどん突っ込まれる。すると衛生隊隊長が・・・。


「仲人はもう決まっているのかな?」


と聞いてくる。実は・・・。


「あ・・・すみません。僕の大叔父である統幕長が是非にと・・・。断わりきれずに・・・。本来でしたら隊長にお願いするべきでしたが・・・。」
「と、統幕長が!!!ならしょうがない。」
「隊長はもちろんこの僕の直属の上官ですからお呼びしますよ。人数に制限がありますので、あとは兄がこのあたりで会場を探して2次会を開いてくれるみたいですから。」


ほんと大騒ぎのうちに課業が始まる。