ミラー! (560)息子との温度差
今日は、美里が仕事で出かける。今日は日本アカデミー賞の発表なのだ。最優秀賞とかは2月なんだけどね。
「じゃあ、行ってきます。春希さん、子供たちのこと頼みます。」
と、マネージャーさんと共にたくさんの荷物を持って、家をでた。美里が主演として出ている映画は結構評判がよく、優秀賞には入るだろうといわれている。美里の演技も、今までの作品の中でも一番だとも。だからいっぱい女優としてのオファーが来ていたんだけど、僕との結婚で全部お断りしている。今はモデルの仕事とCMの仕事に抑えているのだ。ドラマに入ると、本当に拘束されてしまうからね。
夕方。美里が下ごしらえしてある夕飯に少し手を加えて、子供たちとの夕食。優希がリビングのテレビのリモコンを持ってきて、テレビをつける。基本我が家では食事中にテレビは見ないんだけど・・・。
「美里さんがでるテレビがあるんでしょ?」
と優希が言った。ああ、そういえばそうだね。忘れてたというか、あまり見たくないというか・・・。
「見ないの?パパ。」
「あ、ちょっとね。」
優希はニタッと笑って僕に言う。
「パパは美里さんを見たら、顔が真っ赤になるもんね。じゃ。ご馳走様。」
といって優希は食べた食器を流しへ持っていく。
「優希は見ないの?」
「僕は宿題がたくさんあるし、年明けの入塾テストに向けて勉強しないとね。春から5年だし、できれば早慶か麻布へ行きたい。まあ・・・今いるところの大学でもいいけど・・・。」
「偉いね、優希。大丈夫だよ。優希はパパの子だから。」
「僕はね、パパと違って馬鹿だからね。知ってるもん。パパを知っている先生たちがみんな僕のことを色々言うし・・・。」
優希は学校で色々言われているらしい。僕自身、青学にいた頃は飛びぬけて優秀だったし、模試を受けても全国でトップクラスだった。これでも一応中学受験では、通っていた麻布のほかに、慶應、早稲田、ラサールを受けて、すべて受かった。でも歩いて通える麻布を選んだ時、お父さんや父さんはあきれてたよ。エスカレーター式の中学へは行かないのか?ってね。
「優希、お前は馬鹿じゃない。やればできるんだよ。ママもがんばって慶應に行ってたし。塾行って、受験のノウハウを教えてもらえばきっと・・・。」
「パパはずっと秀才だとか言われてたから、僕の気持ちなんてわからないんだ。あの学校で、真ん中の成績・・・。どうあがいたって、無理だよ。もしかしたら塾にまで見放されるかも・・・。」
なんか落ち込んでないか?優希。
「わかった。冬休み、暇を見つけて、優希の勉強を見てやる。優希はできる子なんだ。やればきっとできる。やれることはやってみなさい。パパ、応援するからね。」
「うん・・・。」
そういうと、勉強道具一式を持って、リビングの机で宿題を始めた。
「じゃあ、行ってきます。春希さん、子供たちのこと頼みます。」
と、マネージャーさんと共にたくさんの荷物を持って、家をでた。美里が主演として出ている映画は結構評判がよく、優秀賞には入るだろうといわれている。美里の演技も、今までの作品の中でも一番だとも。だからいっぱい女優としてのオファーが来ていたんだけど、僕との結婚で全部お断りしている。今はモデルの仕事とCMの仕事に抑えているのだ。ドラマに入ると、本当に拘束されてしまうからね。
夕方。美里が下ごしらえしてある夕飯に少し手を加えて、子供たちとの夕食。優希がリビングのテレビのリモコンを持ってきて、テレビをつける。基本我が家では食事中にテレビは見ないんだけど・・・。
「美里さんがでるテレビがあるんでしょ?」
と優希が言った。ああ、そういえばそうだね。忘れてたというか、あまり見たくないというか・・・。
「見ないの?パパ。」
「あ、ちょっとね。」
優希はニタッと笑って僕に言う。
「パパは美里さんを見たら、顔が真っ赤になるもんね。じゃ。ご馳走様。」
といって優希は食べた食器を流しへ持っていく。
「優希は見ないの?」
「僕は宿題がたくさんあるし、年明けの入塾テストに向けて勉強しないとね。春から5年だし、できれば早慶か麻布へ行きたい。まあ・・・今いるところの大学でもいいけど・・・。」
「偉いね、優希。大丈夫だよ。優希はパパの子だから。」
「僕はね、パパと違って馬鹿だからね。知ってるもん。パパを知っている先生たちがみんな僕のことを色々言うし・・・。」
優希は学校で色々言われているらしい。僕自身、青学にいた頃は飛びぬけて優秀だったし、模試を受けても全国でトップクラスだった。これでも一応中学受験では、通っていた麻布のほかに、慶應、早稲田、ラサールを受けて、すべて受かった。でも歩いて通える麻布を選んだ時、お父さんや父さんはあきれてたよ。エスカレーター式の中学へは行かないのか?ってね。
「優希、お前は馬鹿じゃない。やればできるんだよ。ママもがんばって慶應に行ってたし。塾行って、受験のノウハウを教えてもらえばきっと・・・。」
「パパはずっと秀才だとか言われてたから、僕の気持ちなんてわからないんだ。あの学校で、真ん中の成績・・・。どうあがいたって、無理だよ。もしかしたら塾にまで見放されるかも・・・。」
なんか落ち込んでないか?優希。
「わかった。冬休み、暇を見つけて、優希の勉強を見てやる。優希はできる子なんだ。やればきっとできる。やれることはやってみなさい。パパ、応援するからね。」
「うん・・・。」
そういうと、勉強道具一式を持って、リビングの机で宿題を始めた。