ミラー! (539)いつもじゃない僕
もやもやしながら、幹部室でデスクワーク。彼女専用の携帯は電源を切ったまま。イライラピリピリしている僕に、周りの同僚は驚く。滅多にイライラしない僕。誰もこの僕へ近づかなかった。
ホントはやってはいけないけれど、仕事用のパソコンで、沿道秀樹を検索してみる。出てくる出てくる。沿道秀樹。オリンピックに出場経験を持つスキーヤー。そしてなんていうのか・・・人気がある。タレントに近いかもしれない。身長は僕よりちょっと低い178センチ。体型はスポーツ選手的な体型。顔はホント部下が言うように、この僕に感じが似ている。読み方は同じエンドウ。遠藤と沿道の違い春希に秀樹。
本来であれば、彼女を信じたい。デマであって欲しい。しかし、以前の彼女はこの僕を騙して会いに来たくらい。そして飲ませて飲ませて、赤坂の夜。所詮彼女は女優。演技は上手い。今までこの僕の前の彼女は、演じているのか、それとも・・・・。
本当の未来は僕の子?僕の子じゃなかったら?僕は赤坂の夜を覚えていない。覚えていないからこそ、余計に怪しい。急いで未来を認知するんじゃなかったのかな?未来は他の男の子だったら?そう思うと余計にむしゃくしゃして、仕事どころじゃない。すると隊長がこの僕に声をかける。
「遠藤君、体調悪そうだね。早退してはどうかな?仕事も手につかないようだし・・・。」
といつもと違う僕を見て、早退を勧めた。そうだよね・・・こんな状態じゃ場が悪くなる。空気を読まないと・・・。
「すみません・・・気をつけます。」
と僕は立って、幹部室を出て、トイレの手洗い場で、頭から冷たい水をぶっ掛ける。落ち着かなきゃ。落ち着かなきゃ。水でびしょびしょの僕の顔を鏡に映し、じっと見つめる。髪の水滴が、ポタポタと制服に落ちる。
今までこんな事はなかった。仕事とプライベートをちゃんと切り替えることができるこの僕が、まったく切り替えができないくらい動揺している。本当に僕は、彼女の事を心から愛しているのか?だからこそ、こうして動揺しているのか?彼女を信じたい。でも以前のことがあるから信じる事ができない。未来は僕の子?違うの?誰の子?いろいろ考えすぎて頭がパニックを起こしている。
この日はやはり仕事にならないから、早退した。この仕事初の早退。今までどんなに体調が思わしくなくても早退する事はなかった。家へ着き、制服を一気に脱ぎ、散らかしたままベッドへ横たわる。彼女専用の携帯は電源を切ったまま・・・。もうひとつに携帯は彼女からの着信やメールでいっぱいだった。掛け直す気にもなれず、そしてメールを打つ気力もない。天井を眺めると涙があふれてくる。寒いので、服を着込み、布団にもぐりこむ。そしていつの間にか、夕飯も食べずに眠っていた。
ホントはやってはいけないけれど、仕事用のパソコンで、沿道秀樹を検索してみる。出てくる出てくる。沿道秀樹。オリンピックに出場経験を持つスキーヤー。そしてなんていうのか・・・人気がある。タレントに近いかもしれない。身長は僕よりちょっと低い178センチ。体型はスポーツ選手的な体型。顔はホント部下が言うように、この僕に感じが似ている。読み方は同じエンドウ。遠藤と沿道の違い春希に秀樹。
本来であれば、彼女を信じたい。デマであって欲しい。しかし、以前の彼女はこの僕を騙して会いに来たくらい。そして飲ませて飲ませて、赤坂の夜。所詮彼女は女優。演技は上手い。今までこの僕の前の彼女は、演じているのか、それとも・・・・。
本当の未来は僕の子?僕の子じゃなかったら?僕は赤坂の夜を覚えていない。覚えていないからこそ、余計に怪しい。急いで未来を認知するんじゃなかったのかな?未来は他の男の子だったら?そう思うと余計にむしゃくしゃして、仕事どころじゃない。すると隊長がこの僕に声をかける。
「遠藤君、体調悪そうだね。早退してはどうかな?仕事も手につかないようだし・・・。」
といつもと違う僕を見て、早退を勧めた。そうだよね・・・こんな状態じゃ場が悪くなる。空気を読まないと・・・。
「すみません・・・気をつけます。」
と僕は立って、幹部室を出て、トイレの手洗い場で、頭から冷たい水をぶっ掛ける。落ち着かなきゃ。落ち着かなきゃ。水でびしょびしょの僕の顔を鏡に映し、じっと見つめる。髪の水滴が、ポタポタと制服に落ちる。
今までこんな事はなかった。仕事とプライベートをちゃんと切り替えることができるこの僕が、まったく切り替えができないくらい動揺している。本当に僕は、彼女の事を心から愛しているのか?だからこそ、こうして動揺しているのか?彼女を信じたい。でも以前のことがあるから信じる事ができない。未来は僕の子?違うの?誰の子?いろいろ考えすぎて頭がパニックを起こしている。
この日はやはり仕事にならないから、早退した。この仕事初の早退。今までどんなに体調が思わしくなくても早退する事はなかった。家へ着き、制服を一気に脱ぎ、散らかしたままベッドへ横たわる。彼女専用の携帯は電源を切ったまま・・・。もうひとつに携帯は彼女からの着信やメールでいっぱいだった。掛け直す気にもなれず、そしてメールを打つ気力もない。天井を眺めると涙があふれてくる。寒いので、服を着込み、布団にもぐりこむ。そしていつの間にか、夕飯も食べずに眠っていた。