縁 (45)いよいよ!
「あ、孝志君、これ、お誕生日プレゼントとクリスマスプレゼント。」
といってかばんから包みを取り出す。孝志君はにこっと笑って、包みを開ける。
「手袋なんだ。今日私がしているものと同じものなの・・・。入るかなあ・・・。」
孝志君は手袋を手につけてみる。するとぴったりで、相当喜んでいた。そして今度は孝志君が私に・・・。
「はい、これ。優希ちゃんが欲しがっていたやつ。あけてみたら?」
私はそっと包みを開ける。この大きさからして何が入っているかな想像が出来る。きっと私が欲しいっていってたティファニーの可愛いリング・・・。この前雑誌に載っていたものよね?サイズ知ってるのかなあ・・・。
孝志君は箱からリングを取り出して、私の左薬指にはめてくれた。
「優希ちゃん、これ、僕の気持ちだから・・・。僕が大人になって稼ぎがよくなったらきっとダイヤモンドの指輪を買ってあげる。これはね、僕が働いたお金で買ったんだよ。モデルのギャラでね。」
「え?」
え?それってどういう意味かなあ・・・ダイヤモンドの指輪って・・・。
「優希ちゃんはまだまだだと思っているかもしれないけれど、僕が大学卒業して、政治家になる修行して一人前になったら、一緒になろう。決めたんだ。僕には優希ちゃんしかいないんだ・・・。」
プ、プロポーズ????
まだ私15だよ。孝志君だって今日17になったばかりなのに・・・。
そして孝志君は私を抱きしめた。
あ、ついに来る?
お爺様は夜遅くならないと帰ってこないし、お母様は夕方・・・。まだまだ時間がある・・・二人っきりの時間が・・・。
「優希ちゃん、今日はいい?決して軽い気持ちじゃないから・・・。嫌だったらきちんと言ってほしいんだ。そうしたら途中でもやめるから・・・。」
私は頷くと、孝志君は微笑んで、私をそっと抱き上げて、ベッドに寝かせたの。孝志君は上半身裸になって、私のいる布団の中へ潜り込んできた。そして優しくキス。徐々に脱がされて、ああ、いつの間にか下着姿。緊張はピークに達する・・・。
「優希、リラックスして・・・。」
と耳元でささやく。私は大きく深呼吸する。初めてのことだから、孝志君が上手いのかどうかわからない。決してぎこちないことはないから、こういうことになれているのかなあ・・・。時折くすぐったい・・・。本当に漫画で見たような行為・・・。くすぐったいやら恥ずかしいやら・・・。もうどうにかなっちゃいそうな感じ・・・。愛されるってこういうことなのかな?ホント無我夢中で孝志君を受け入れたのよね。
気がつくと隣で孝志君が微笑んで、私の頭を撫でている。終わっちゃったの?やっぱり後からジンジン痛い・・・。
「優希、大丈夫?」
「うん・・・。」
私は孝志君にしがみついて、キス。もちろん長い長いキスで、幸せいっぱい。怖くなんてなかった。クリスマスイブの日に初体験かあ・・・。うふふふふ・・・。