縁 (42)カウントダウン | 超自己満足的自己表現

縁 (42)カウントダウン

 ああ孝志君の誕生日までもうカウントダウンに入ってしまった。やはり超人気新人モデルの孝志君。なかなか会えなくて泣きそう・・・。朝だって挨拶程度しか出来ないんだもの・・・。孝志君が甘いものが苦手じゃなかったら、ケーキ焼こうかなって思ったけれど、超苦手って言うから、何にしようか悩んだの。誕生日とクリスマスプレゼントだもんね。


 孝志君のお誕生日はクリスマスイブ。この日だけは何とかしてオフにしてくれたらしいんだけど、次の日から冬休みに入って色々忙しいみたい。それでも成績が下がらないところがすごいと思う。私が同じことをしたらきっと下がってしまうんだよね。今時手作りマフラーとかセーターって言うのは流行らないし、何か二人に共通的なものを持ちたいと思って、色々探してみた。でもなかなか予算の都合上いいのがないのよね・・・。やはり私にリボンつけて・・・なんて馬鹿げた事を考える私・・・。この前も何が欲しい?ってメールを入れたら、別に欲しいものはないよって返ってきて、最後に優希と一緒にいることができたらそれでいいって・・・。結局同じブランドの皮手袋を買っちゃった。孝志君が茶色で、私が赤ね。喜んでくれるかなあ・・・。


 今日は珍しく両親がうちにいる。年末で忙しいというのに両親が揃っているって言うのは珍しい。


「優希、いつになったら優希のお友達を紹介してくれるのかなあ?パパは心待ちにしているんだよ。」
「わかってるよ。今彼は忙しいの。私だってなかなか会えないんだから・・・。来年受験だし・・・。」
「で、優希。クリスマスイブ、ひかりちゃんのバースデーパーティーは行くのか?明後日だぞ。」
「今年はパス。だって先約があるもんね。」


パパはちょっとむすっとしている。きっとヤキモチ?


「パーティーは夜だぞ。もしなんなら、お友達も一緒に連れて行けば?パパはフライトでいないけれど、ママは行くらしいぞ。」
「え?どうしようかなあ・・・。考えておくね。」


パパはまだ孝志君を彼氏だと認めていない。何度も会わせてからじゃないといけないと言われたから・・・。どんな彼だとも言っていないの。パパに似ているから、びっくりさせようと思って・・・。


クリスマスイブは明後日・・・。

この日は2学期終業式だし、クリスマスのミサがある。それが終わると孝志君と会えるんだよね。ホント楽しみ。