縁 (40)男子校での話題? | 超自己満足的自己表現

縁 (40)男子校での話題?

縁40  僕の学校は伝統ある超進学男子校。末は「博士か大臣か」というような将来有望視された生徒ばかり集められたような学校だ。


超難関大学進学率も都内トップで、西の灘高、東の麻高といわれているらしい。生徒の皆ががり勉という訳ではない。いかにも普段勉強していないやつも多いし、遊びまくっているやつも多い。でもそういうやつに限って東大やらといった超難関大学の一番ムズイ学部に入ったりするんだよね。僕は丁度中間なのか?それとも遊んでいるほうに入るのか?ま、ガリ勉ではないことは確かだ。


「遠藤、今度ナンパ行かないか?遠藤がいると百戦連勝だからな。」
「俺、そういうの辞めるわあ・・・。」


ま、こういう仲間の間では僕ではなく俺と言う。


「最近付き合い悪いぞ。ま、しょうがないか・・・売れっ子新人モデルだしな。」
「そうそう、モデルのことで思い出した。姉貴にさあ、お前のサインを頼まれたからどうにかしてくれ。」


最近こういう手の頼みごとが多い。僕としてはプロフィールをあまり公表していないから、断っている。


「あ、うちの姉貴が寄りを戻そうって言ってたぜ。もうあんなことしないってさ・・・。」


友達の一人に以前付き合っていた彼女の弟がいる。何人目か忘れたけど、いたなあ・・・そんな彼女が。今までの彼女は遊びや皆成り行きで付き合っていたし、何股もかけていたことがあったからね。振ったり振られたり・・・もちろんその中にはナンパして付き合っていた子もいる。全部年上の彼女で、皆遊んでいるって感じ?


「ごめん、今超可愛い年下の子と付き合っているんだ。もう何股も掛け持ちするつもりもない。」
「いつからだよ・・・。そんなの知らないぜ。」
「言ってないだけだよ。もう半年になる。最長記録だよ。もうこの子と決めたから、ナンパもパスな。」


こういう話になると、必ず出てくる話題・・・。やはりでてくる。


「もちろん遠藤はその年下の彼女とやったのか?今まで最短出会って1時間以内の遠藤だもんな・・・。」
「いいや。キスはしたけどね、それ以降はまだだ。」


その言葉に皆は驚く。


「俺は彼女を大切にしたいんだ。いい加減な気持ちで付き合いたくない。彼女はこの俺が初めての彼だって言うしさ・・・。それなりの順序というものがあるだろ?」
「順序って?そんなもの関係ないって言ってたお前が?はあ・・・変わったよな・・・遠藤。ということはお前の彼女、まだそういうこと未経験だってことか?」
「まあね。一度やっちゃおうと思ったんだけどさ、ひっぱたかれた。あと、未経験の子をどのように扱えばいいかしらないし・・・。年下のお嬢だから・・・。」


みんなは大笑い・・・。そんなにおかしいことか?そりゃそうだろ?今までの彼女は経験済みばかりだったし・・・。そういうのに詳しいやつが口出しをする。


「優しく丁寧に・・・。緊張をほぐしてやったら?という俺もはじめのうちは色々失敗したけどさ。はははは・・・。」
「お前は何人・・・。」


その友人は指をいっぱいに広げる。5、5人????学校の教室でこういう話をしてもいいものだろうか・・・。そして皆どうして偉そうに経験話をするんだろうか?そこに入っていた僕は今、信じられなくなっている。本当の恋って言うものをすると変わるもんだねえ・・・。