縁 (19)海水浴
何とか梅雨が明け、海水浴に出かけることにした。朝早くから家を抜け出して、江ノ島近くの海岸へやってきた。この海岸沿いには、優希ちゃんのお爺ちゃん所有のマンションがあって、いつも海水浴の時などはここを拠点として利用しているらしい。近くのコンビニで色々買い込んで、マンションに持ち込む。マンションは2LDK。普通に住めるような間取り。もちろん泊まることが出来るようにLDK以外は寝室になっている。優希ちゃんと僕は二手に別れ、水着に着替える。着替え終えた優希ちゃんはこの前買った水着にTシャツを着ている。今まで優希ちゃんがここまで足を出したことがない。いつもロングスカートまたは制服の膝丈だもんな・・・。
優希ちゃんの白い肌、そして細く長い足。小さめだけど、綺麗なヒップラインはもちろんドキドキする。やはり仁科美咲の妹だ。15歳なのにスタイル良くて・・・。もしかしたら仁科美咲よりいいかもしれない。胸だって結構大きい。いつもはそんな感じしなかったのにさ。
僕たちは手を握りながら海岸へ急ぐ。そして場所取り。レジャーシートを広げ、荷物を置き泳ごうと思うんだけど、優希ちゃんが真っ赤な顔をしてシートに座り込む。
「優希ちゃん、行こうよ。Tシャツ脱いで・・・。」
「んん・・・。」
「どうかした?」
「ちょっとはずかしいな・・・。だっておへそが・・・。こんな水着着たことないの・・・。」
「大丈夫だって。きっと似合ってるから。何をしに来たかわかんないよ。さ、はやく。」
「んん・・・。」
優希ちゃんは恥ずかしそうにTシャツを脱ぎ、立ち上がる。そんな変じゃないよ。とても似合っているんだけどな・・・。手を取り合って海へ入る。色々じゃれあいながら、楽しい時間を過ごす。そしてお昼過ぎにマンションへ戻ってきた。