四神降臨 復活編 第10章 五神降臨 (3)青龍覚醒 | 超自己満足的自己表現

四神降臨 復活編 第10章 五神降臨 (3)青龍覚醒

 『青龍がまだ覚醒していないというのであれば都合がいい。さてどいつからやってやろうか・・・。なあ紫苑。この裏切り者め!!!』

黒龍は紫苑めがけて邪気を放つ。不意をつかれた紫苑は変化する暇もなく吹き飛ばされる。

「紫苑君!!!」

麻沙耶君が紫苑のもとへ走り、衝撃で気を失った紫苑を抱き上げる。私は朱雀に変化し、最大限の結界を張る。

「紫苑君!紫苑君!」

麻沙耶君は紫苑を抱きしめて癒しの力を放つ。そして紫苑は気がつく。

「ありがとう麻沙耶・・・。」

こうしている間も黒龍はとてつもない邪気を我らにぶつけてくる。何とか私と聖斗君の結界ではねのけていても限界がある。徐々に薄まる結界。

「竜哉様!自分に自信を!!!自信を持ってください!!!竜哉様!!!」

守護龍、龍磨が黒龍の邪気を払いながら竜哉様に向かって叫んでいる。すると皆も竜哉様に声をかけるのだ。

「九条!何をしている!助けてくれ!このままでは俺たちの結界が!!!」
「そうだよ!安倍君の言うとおりだよ!九条君。癒しの力しかない僕も結界を張っているんだ。このままではだめだ!!」
「いつまでためらっている!!!僕はもとの姿に戻りたいだけじゃない!この美しい日本を守りたい!そしてこの清々しい世界で一人の人間として生きたいんだ!!!いいのか!いつまでも漆黒の闇に覆われる世界で!!!」

座り込んでいた竜哉様がすっと立ち上がり、仁王立ちしている龍磨の前に立つ。

「そんなの嫌だ!!!!僕は平和が好きなんだ。この美しい日本が好きなんだ!!!魔獣になんか好き勝手にさせない!!!」

竜哉様は吹っ切れたのか、強烈な青龍のオーラに包まれ覚醒を果たす。さすが四神筆頭、青龍のオーラは凄まじい。劣勢に思われていた我らの力が増大する。怯んだ黒龍は青龍の聖なる気を受け、体制を崩す。これで四神が揃った。四神に関する者すべてが覚醒を果たしたのだ。