四神降臨 復活編 第7章 救出 (1)黒龍 | 超自己満足的自己表現

四神降臨 復活編 第7章 救出 (1)黒龍

「何?紫苑が帰ってこないと!!!」
「はい・・・今魔獣に探させております・・・。もしかして紫苑は・・・。」


黒龍王が鎮座する間に現れる一体の魔獣。その魔獣は息絶え絶えで黒龍王の前に現れる。


「朱雀が・・・・。朱雀にかかわる者が・・・・現れました・・・・・・。」


そういうと息絶え、粉々に消え去る。黒龍王は床を強く叩き、いう。


「しまった!!!紫苑が覚醒したか!!!あれほど赤子の時に抹殺せよといったものを!!!」
「黒龍王様。しかし、玄武は黒龍の手の中に・・・。玄武に関わる者の体から『生』を追い出したではありませんか・・・。まもなく『霊』の神として覚醒するでしょう。」
「んん・・・そうだな・・・。魔獣に命じ、玄武をこちらに・・・。」

四神降臨7-1黒龍王は顔をしかめ考え込む。それを見た黒龍妃は怯える。黒龍王は魔獣を呼び、玄武を呼び出そうとする。この魔獣は紫苑に変化し、麻沙耶のいる近衛家に忍び込む。麻沙耶は自室のベッドで体の痛みに苦しんでいるのである。


「麻沙耶・・・。」


麻沙耶はその声に反応し、痛みに耐えながらも起き上がる。


「紫苑君・・・・?」


魔獣は麻沙耶に近づき、手を握り微笑む。


「麻沙耶・・・。苦しい?」
「どうしてここにいるの?」
「僕は麻沙耶が心配でたまらないから・・・。あのさ、麻沙耶を楽にしてあげるって母さんがいってたから・・・。迎えに来たんだ。さ、行こうよ。」


麻沙耶は頷き、着替え始める。そしてそっと自宅を抜け出した。麻沙耶はこの魔獣を紫苑と信じ、手をぎゅっと握って魔獣と共に暗い夜道を歩き出す。