四神降臨 復活編 第3章 白虎 (3) 出現
私は史学準備室でみんなと話しているとき、ふと異様な雰囲気に襲われる。
「龍磨、身構えよ。」
「え?」
「感じないのか?邪気が・・・。」
龍磨は気を集中し、もちろん私もあたりをうかがう。やはりこの邪気は魔物類。下級であるものの、相当な数であるのは確か。次第にぴんと空気が張り詰め、耳鳴りに襲われる。私たちは外に出て身構える。やはり案の定襲い掛かる魔物たち。即私は竜哉様に結界を張り、下級魔物から竜哉様を守る。私と龍磨は変化をし、魔物たちを倒していくのだが、数が多すぎてただ時間だけが過ぎていくのである。
「ああ、面倒くせえ!!!」
と龍磨は叫ぶ。その時私たちの目の前に白い大きな影が現れる。
『相変わらず青いな、龍磨は・・・。』
「白老!!!」
『まあ見ておけ、式神から大神となった我を!!!』
白狼の白老は呪文を唱え、全身から眩い光を放つ。するとすべての魔物が一瞬のうちに消え去る。眩い光が消えた後、一人の神職の衣を着た男が立っている。これは白老が式神から大神になった姿と言うのか?
『お久しぶりです、朱雀様。そして龍磨。』
「白老なのか?」
『はい。以前はそう呼ばれていましたが、今は大神白狼と呼ばれております。私は四神白虎に仕え、白虎に関わるものを守護するものとして白虎王よりつかわされました。』
「白虎に関わるものはどこにいるかわかるか?」
すると白老は私に微笑むと、校庭のある方向を指差したのだ。そこにはここの学園3年の安倍聖斗の姿。他の生徒が静止しているのにも関わらず、彼は立ち尽くしていた。そして私が身につけている赤と黒の勾玉が共鳴するのだ。