四神降臨 復活編 第1章 始動 (5)繁華街
今の京都は昔ながらの風景を残しつつ、繁華街と言われるところもある。もちろん繁華街など行ったことはない。まずはJR京都駅前で色々探してみる。ここは百貨店というものがあり、いろいろここで揃ってしまうのだから便利なものだ。やはりこういうところは来たことがないから私はキョロキョロしてしまう。それを見て奥さんと亜樹はくすくすと笑う。
「そんなにおかしいですか?」
「もう朱央様ったら、イケメンの顔して行動はまるで・・・・くくくく・・・。」
イケメン?今時のかっこいい男ってことなのか?何度か亜樹からそういう言葉を聞いている。もちろん私は照れ笑い。
「ねぇママ、こうすると私と朱央様って恋人同士に見える?」
といって亜樹は私の腕に手を回してくる。
「どう見ても兄妹かしら・・・。まだ亜樹は16歳ですものね・・・。」
「え~~~そんな。ママったら意地悪。」
本当にこの家族は暖かくて居心地いい。代々この家系はそうだ。だからずっとお世話になっているのであろう・・・。
たくさんの身の回りのものを買い揃え、帰路につく。やはりすごい量だ。大型の乗用車いっぱいになるもんだからね。もちろん私には母屋に私の部屋まで用意される。この日買った物を家具に整理していく。どう見たって私は現代人だ。私の今回の身分設定はここにいる亜樹のいとこになっている。そしてきちんと戸籍まで与えられるという徹底振り・・・。あとはどれだけ私が現代の人として振舞えるかどうかだねえ。