四神降臨 最終章 黄龍降臨 (10)陰陽決戦 | 超自己満足的自己表現

四神降臨 最終章 黄龍降臨 (10)陰陽決戦

「東宮様はどうなされたの?」


麻耶姫は西斗に詰め寄る。西斗は首を横に振り、悲しげな顔をする。


「姫様、落ち着いて聞いてください。黄龍出現のためには生贄が必要であると陰陽の秘伝書に書かれておりました。あのまま龍哉様は食われてしまうのかは・・・・。わかりません・・・。とりあえず、魔王は黄龍に任せないと私たちの力ではなんとも・・・。」


 魔王も黄龍同様に大型化し、魔王と黄龍は向かい合ったまま時間だけが過ぎていく。最初に仕掛けたのは魔王こと暗黒龍・・・。黄龍のクビに噛み付き、離そうとはしない。しかし黄龍はびくともせず、反対に強い力で暗黒龍は飛ばされ、倒れこむ。力の差は目に見えてわかる。黄龍にとって暗黒龍は赤子のようなもの。


「お前の正体はわかっている。」
「ふ、わしの正体だと???」
「この神獣の長、黄龍にわからぬものなどない。お前の本体は数千年前に反乱を起こし、龍族から追放された黒龍族!魔族に寝返った黒龍族!そうであろう!神獣に属する龍族にも関わらず・・・。恥を知れ!恥を・・・・。」


魔王と黄龍はぶつかり合い、激しい波動が起こる。


「力の差がわからぬか?神獣いちの聖なる力を誇る黄龍にかなう者などいない!!!」


黄龍から聖なる波動が放たれ、魔王を包み込む。


「ギャーー!!!!」


魔王はなんとか仁王立ちしながらも、苦しむ。


「おのれ!黄龍!!!!」
「黒龍よ!まだわからないというのか!」


黄龍はさらに強い光を放つ。
黄龍の聖なる光により倒れこんだ魔王であったが、最後の力を振り絞り、立ち上がると、黄龍めがけて飛び掛る。黄龍は魔王の喉元に噛み付き、力を加える。


うぐぐぐぐぐ・・・・。


魔王は泡を吹き力尽きる。黄龍は魔王を離し、魔王は地面にたたきつけられる。魔王は白目をむき、虫の息。


「黒龍を、深海奥底に封印する!」


黄龍が魔王に呪文を掛けると、魔王の体から3つの光の玉が飛び出す。赤、白、黒・・・。光の玉が飛び出したあと、魔王の体は元の黒龍の姿に戻る。黒龍の体が浮かび上がり、光を伴いながら、どこかへ飛ばされたである。