四神降臨 第3章 覚醒の兆し (9)試練 | 超自己満足的自己表現

四神降臨 第3章 覚醒の兆し (9)試練

『こ、これは・・・。』


龍医師は龍哉の姿を見てすぐに気づく。

龍医師は龍哉に平伏し、触診をする。


「触るな!体中が痛い!体が引き裂かれそうなほど痛い!そして時折胸がドクンと鳴り意識が遠のく。」


龍医師は龍哉の小袖を脱がせ、全身を診る。

そしてすぐに小袖を着せ、平伏する。


「この僕の体に何が起こっているのか?」
『覚醒の前段階と申しましょうか・・・。龍哉様は半龍半人。すべてが龍族であれば、このようなことは起こらないのですが、やはり半分が人の龍哉様の体の中で、龍と人が争っているのでしょう。背中には龍のうろこがうっすら現れてきております。あともう少し我慢なさいませ。完全に覚醒し、力を制御できるようになれば、苦しさからも解放されるでしょう・・・。龍に覚醒する試練でございます。』
「試練???」


龍医師は平伏し、御簾から出る。



龍哉垂らし髪 そう龍哉の体の中では急激な変化が起きている。先日の魔族の件で触発されたのであろうか。龍の力が龍哉の体の中で覚醒をしようとしているために起こった体の変化。ますます龍哉の体の痛みは増し、龍哉は今まで体の痛みに我慢していたが我慢も限界に達し、ついに龍哉は奇声を上げる。



その声は御所中に響き渡り、心配した龍哉の母と玄武の姫君麻耶は龍哉の住む御殿に駆け寄る。