四神降臨 第1章 予言 (2)陰陽師 | 超自己満足的自己表現

四神降臨 第1章 予言 (2)陰陽師

 ある日、床に臥している帝の前に、中務卿宮が現れる。



「主上、陰陽寮からこのような書状が届いております。」

「んん・・・。」



帝は侍従から書状を受け取り読み出す。



『春、花が咲く頃現われし皇子。国を助けるべき神を呼び寄せる。国乱れし時に表れし四神なり。』



「四神・・・?」

「主上、どうかなされましたか?」

「中務卿宮・・・四神とは?」

「四神とは四方を守っております、神と聞いております。青龍、玄武、白虎、朱雀・・・。」



帝は考え込むと中務卿宮に言う。



「陰陽頭安倍をこちらへ・・・。」

「御意・・・。」


四神降臨 陰陽師
帝は考えながら、清涼殿の東庭に陰陽頭を呼びつける。

陰陽頭は平伏し、帝の言葉を待った。



「陰陽頭殿、先程のこの書状の意味を問いたい。」

「御意・・・。私もよく存じ上げませんが、朝急に筆が動き出し紙にこのようなものが書かれていたのでございます。私の式神に神の言葉を伝える役目のものがございます。多分その式神の力かと・・・。」

「春・・・あと半年先だな・・・。どのような皇子が現れるというのだ。そして四神とどのように関わるのだろうか・・・。」



帝はこの予言のおかげか、気力を取り戻したのである。


続く・・・