うれしはずかし恋愛生活 東京編 (3)一年越しの初体験  | 超自己満足的自己表現

うれしはずかし恋愛生活 東京編 (3)一年越しの初体験 


 あたしが弐條さんと付き合い始めて1年の夏休み。宿題を見てもらいに弐條さんのマンションを訪れた。今日からパパは二泊三日の予定で九州に出張に行っている。響貴さんは神戸に里帰り・・・。弐條さんの勉強机を借りて弐條さんに教えてもらいながら、黙々と宿題をする。


弐條さんのおかげで1学期の成績は思ったよりもよかった。まあ言う平均。だってきっとビリじゃないかなって覚悟してたんだ・・・。試験前にあたしの家に来てくれて、勉強を見てくれたんだ。だからテストの成績もいい。あたしってこんなに賢かったんだって思ったわよ。


お昼は作るの面倒だから弐條さんがお弁当買ってきてくれて、夕方麻布のいつものスーパーに夕飯の買い物に行く。するとふと弐條さんがあたしの耳もとで言ったのよ。


「今日泊まる?」

「え?」

「響貴は神戸に帰ったし、綾乃のお父さんはあさってまで帰らないんでしょ。いいじゃん泊まったら?」

「で、でも・・・。」

「僕ら婚約してるんだし・・・・1日くらい・・・。」


あたしは買い物を済まして家に着替えを取りに戻ったの。たぶん弐條さんが言いたい事がわかるんだけど・・・。とりあえず下着とパジャマと明日の着替えをカバンに詰めて、弐條さんの待つマンションに戻ったの。


二人で夕飯作って、食べて、後片付けして・・・。二人でリビングのソファーに腰掛けて、テレビを見てた。やっぱり弐條さんも緊張しているのかな・・・。胸の高鳴りが聞こえてきそう・・・。すると弐條さんは立ち上がって、いったの。


「お風呂用意してくるよ・・・。用意できたら先入って・・・。」

「う、うん・・・。」


やっぱり覚悟が必要だよね・・・。

覚悟が・・・。

来週あたりに「あれ」が来るから、たぶん間違っても出来ないと思うけど・・・。


学校でも何人か経験者がいて、彼氏がいて一年付き合っているのにまだだって言ったら驚かれたっけ・・・。今はそんなもんなのかな・・・。


婚約しているんだし遅かれ早かれこういうことってあるから・・・・。


あたしはちょっと怖いなって思いつつ、悩んでいた。だって経験者に聞くと初めてのとき痛いって・・・。どう痛いんだろう・・・。怖い・・・。でも弐條さんには悪いし・・・。


「お風呂沸いたから入ってきなよ。」

「うん・・・。」


あたしは弐條さんからタオルを受け取って、着替えとパジャマを持ってお風呂に入った。体中きれいに洗って、きちんと歯もみがいて・・・。


あたし何考えてるんだろ・・・。


色々考えながら、ゆっくり湯船に使っていた。


「お先・・・。」

「もういいの?じゃあ僕はいるから、寝室で待ってて・・・。」


あたしは寝室に入ってこの前買ったフカフカのダブルベッドに腰掛けて、未だに悩んでた・・・。


きっとあたし達が結婚したらこのベッドで愛し合うんだろうな・・・。

あと4年くらい先かな・・・。


そんなこと考えているうちに弐條さんはお風呂から出てきて、ベットに腰掛けているあたしの前に立っていた。あたしは覚悟して立ち上がり、弐條さんに抱きついたの。弐條さんはあたしにキスしたあと抱き上げて、ベッドの中央に座らせると、弐條さんは向かい合うように座って、真剣な顔であたしに言ったの。


「今日は大丈夫だよね・・・。途中で嫌になっても怒らないから・・・。だからいいよね・・・。」

「う、うん・・・。」 hatutaiken

弐條さんはあたしのパジャマのボタンを一つ一つはずして抱きしめたあと、あたしを横にした。弐條さんの唇が、あたしに唇からだんだん下がっていって、あたしのはだけた胸まで下がっていく。そのあと全部脱がされて・・・。勿論気が付いたら弐條さんも全身裸で、あたしを全身で受け止めてくれて、あたしに気を使ってか、ゆっくりゆっくり愛してくれた。とても優しい愛し方で・・・。


「ホントに初めてなの?」

「うんそうだよ・・・。」


やっぱりぎこちない所もあるけど、そんなとこが弐條さんらしくって、ますます好きになっちゃった。あたしが16、彼が18、まだ若いけど、これならずっと寄り添うことができるなって実感したのよね・・・。


やっぱり噂どおり痛い・・・。でもホントに優しくしてくれたからあたしは最後まで彼を受け入れる事が出来た。終わったあともあたしに気を使ってくれて、ホントに嬉しかった・・・。そのあと何度もあたしを愛してくれて・・・。


朝までそのままの格好で布団被って眠ったの・・・。朝、起きたら弐條さんは横にいなくって、あたしはシーツを体に巻いて、起き上がったの。ああやっぱり昨日は夢じゃなかったんだって思ったらなぜか涙が出てきたんだよね・・・。別に悲しいとかそんなんじゃなくって、訳わからないまま泣いてた。


「綾乃起きた?お風呂入ってきなよ。今、朝ごはん作っているから・・・。」


あたしは、言われたとおりお風呂に入って、服に着替えた。ダイニングにいったらもう朝ごはんが出来ていて、弐條さんがあたしを見て微笑む。あたしは弐條さんの前の椅子に座って、弐條さんが作ってくれた朝ごはんを食べた。


「あまり自信がないけど、おいしいかな?少しずつだけど、自炊しているんだよ。」

「うん、おいしいよ。」

「そっか!よかった・・・。」


弐條さんは満面の笑みで朝食を食べているあたしを眺めている。


「昨日はありがとう・・・。これで当分会えなくても大丈夫だよね?」

「え?どういうこと?弐條さん。」

「夏休みに父さんの外遊についていくことになったんだよ。アメリカ行って、ロシアに行って、イギリスに行って・・・・。半月間日本を行ったり来たり・・・。」

「そうなんだ・・・。」

「あとね、いつまでも弐條さんじゃないだろ・・・。名前で呼んでよ、二人の時は・・・。もうキスだけの間柄じゃないし・・・。」


この日からあたしは二人でいる時は名前で呼ぶようにしたの。まだ名前で呼ぶのはすごく照れるけれど、あたし弐條さん、いえ、雅和さんのことを愛しているから、早く慣れる様になろう・・・。


外遊かあ・・・。あたしもいけるものならついて行きたいな・・・。もちろん雅和さんと一緒に・・・。



【作者からの一言】

ついに2人は結ばれました。初体験ってやつです^^;

すみません^^;ちょっとエッチで・・・。これくらいは許せる範囲でしょうか?イラストも描かせていただきました^^;書いていて恥ずかしいです・・・・。