リナカフェは何故閉店したのか | 氷雨ろぐ

リナカフェは何故閉店したのか

リナカフェ閉店から丸1ヶ月以上が経ち、Twitterのリナカフェタブもbotたちが「リナカフェなう」とつぶやき、リナカフェ跡地[史跡]にチェックインする人々が見られるなどすっかり落ち着いております。

「厄介・長時間滞在者による収益悪化が閉店の原因」という都市伝説が(多分3回目ぐらい)また出てきたので、リナカフェ閉店について一つ記事を。


結論:リナックスカフェは千代田区街づくり推進公社(現・財団法人まちみらい千代田)と10年間の定期建物賃貸借契約を結んでおり、昨年で10年が経過し契約が満了、ビルの改装計画に伴い閉店した。


閉店時のリナカフェ店内案内
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参考資料。
archives083《リナックスカフェ》

インキュベーション施設[作業事務所]

千代田区による「SOHOまちづくり構想」のなかから生まれたプロジェクトである。もともと神田・秋葉原地域は、江戸時代に町人の町として栄えた場所であり、非常に細分化された土地利用・所有関係になっていた(秋葉原駅前周辺は火除地だったので事情が異なる)。それゆえ再開発事業などはできず、結果的に小さなビルが高密度に集まった状態となっており、産業や定住人口の空洞化、空き室率上昇などの問題が発生していた。そのため地域活生をはかる必要性から、千代田区街づくり推進公社(現・財団法人まちみらい千代田)において議論が重ねられ、この地域の再生にはSOHO事業者の集積がふさわしいという方向性が固まった。
秋葉原に立地する現在リナックスカフェとなっているこのビルは、地元住民から区へ寄贈された後、公社へ無償貸与された。2001年にこのビルを地域活性化の拠点とするため、公社が事業推進者となり、「下島ビル・ベンチャー育成センターまちづくり事業」として事業コンペが行なわれた。その結果、地域活性化のまちづくりの面や、IT関連のベンチャー育成という趣旨に最も即した内容として高評価を得たリナックスカフェ案が選ばれ、公社と10年間の定期建物賃貸借契約を結んだ。
このリナックスカフェは「Linux」というオープンソースソフトウェアを軸として、Linux関連の研究、コンサル、ベンチャー育成、サポートセンター、インターネットカフェなどを複合したプロジェクトとなっている。