『花さき山』という絵本を、渡辺えり子さんが読んでいらっしゃいました。
語り手はやまんばの設定なんです。
方言の暖かい響きと渡辺さんの少し低めのトーンがぴったりで、引き込まれました。
小さい頃に読んだ、花さき山のお話。
ものすごく印象に残っています。
良いことをひとつすると、花さき山にひとつ花が咲く。
いのちを掛けてやさしいことをすれば山が生まれる。
お話も去る事ながら、視覚にうったえるものが強い絵本。
色彩豊かなのに寂しく美しく、人物の表情がとても印象的なんです。
一面に広がる、人の優しさが咲かせた花たち。
今もこの山は何処かにあるのでしょうか。
私はひとつでも、花を咲かせることができたのかな。
花の種。
握り締めているだけではなくて、ぜひたくさん咲かせたい**