彼も私も漫画読んで大好きな
鬼滅の刃の映画を
見に行った。



やっと見れるから
もうワクワクだった。



映画館はすごい人で
ポップコーン買うのも
めちゃくちゃ並んでた。




席は1番後ろの端っこ。
私を端に座らせてくれた。
映画が始まると
同じタイミングでクスッとしたり
感動したり。




映画が終わって、 

ふたりで静かに席を立った。 

 「…泣いてた?」 って

彼が小さな声で聞いてきた。 

からかうんじゃなくて、

 ただやさしく私の気持ちに

気づいてくれたみたいに。 

 「ちょっとだけ…」 

そう答えると、

彼がそっと私の頬を

さすってくれた。






「感動したよね」 


「…うん」 


「俺も、ぐっときた」 

その言葉になんだかホッとして、

 ふたりで笑い合った。





レイトショーの帰り道。 

映画が終わったのは、

もう22時半すぎ。 

「ちょっと小腹すいたね」って、

 ファミレスに寄った。 

 期間限定のパンケーキが

目に入って、

 私が「これ食べたい」って言うと、

 「じゃあ俺はこっちにする」って、 

違う味を頼んでくれる

優しさがやっぱり好き。 





 「一口ちょうだい」って、

 お互いにフォーク差し出して、 

「こっちのほうが甘いね」 

「でもせいかのもおいしい」って 

笑いながら食べあった。 





 帰りの車の中、 

ふぅってため息ついて

 「こんな時間にパンケーキとか、

やばいよね。太るかも…」 

って言ったら、 

彼が笑って、 

「大丈夫だよ。全然平気」って、 

 でも私だけ気にしてるみたいで 

なんとなくモヤッとしてたら、 

「じゃあ、運動でもする?」って 

彼が冗談ぽく言ってきて、 

「えっ、筋トレ?」

って聞き返すと、

「とりあえず…帰っろか」

ってニコニコしてた。




彼が言ってた

運動ってセックスのこと。

何度したかわからないぐらい

たくさん運動した。