夏休みが始まった。
会社では
いつものように
少し彼と会話するぐらいで
なにもなかった。
彼と会えるだけで
ドキドキして
それでもよかったんだけど
本当は
『あ〜デートしてみたい』
なんてことばかり
考えてしまっていた。
そんな
浮かれている私に
大変な事が起きた。
私の母は12歳の時に
病死していて
父と2人で暮らしていた。
その父が発作を
起こし急死した。
最近、父とは
会話も少なかった。
私のせいだと
ずっと自分を責めた。
バイト先の社長さんは
父の知り合いでよくしてくれた。
葬儀のこともお金のことも。
葬儀には
父と面識はないのに
彼も参列してくれた。
泣き続けている私に
『いつでも連絡して』と言い
携帯の番号が書かれた
メモをそっと渡してくれた。
私はそのメモを
握りしめました。